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http://www.hmv.co.jp/product/detail/4164540
HMVで購入可能。
HMVではなぜかファゴット奏者になっているが
間違いなくコントラバス奏者です。(笑)
曲目は
フランク ヴァイオリンソナタ
ヴォーン・ウィリアムズ イギリス民謡による6つの習作
(原曲 クラリネット?)
シューベルト アルペジョーネソナタ
見ての通りのアレンジものばかりの内容です。
ヴォーンウィリアムズ目当てで買いました。
この曲がコントラバスで正規に録音されたのは初めてではないだろうか?
ゲーリーカーが数年前のリサイタルで取り上げていたのを
生で聞いて以来この曲のファンになった。
そのリサイタルはFMで放送された。
録音に失敗した私はホワイトノイズだらけになってしまったのだが、
いまだにこの曲はノイズの中からよく聴いている。
これはかなりの名盤かもしれない。
どの曲も実に完成度も高いし、ピアニストの歌心も実に気に入った。
奏者は若干鼻が詰まったような独特の音で好みではないが気に入った。
多分、細めの弦でフレンチ弓という利点を大分生かしているのだろう。
ピチカートへの持ち替えも流石に素早く、
全体的に音の軽さを出していることに成功している。
そういってしまうとチェロ回帰のようにも感じるがそうではなく、
音はコントラバスの特徴を生かし伸びやかで呼吸感たっぷり。
(深みではなく伸びやかさが聞いていて爽快)
アルペジョーネソナタを余裕で完奏している。
このアルペジョーネは相当完成度が高い。
フランクのソナタでも1楽章から歌心を見せ付けており、
実におしゃれな演奏。エスプリというのはこのことか。
2楽章はやはりテクニック的に苦しく、高音域もきつさも感じるが
(土台、この曲をコントラバスで弾くには今尚やはり無理がある。)
強弱の変化やピアニストとのアンサンブルは見事。
4楽章では曲の持ち味を存分に表現している。
イギリス民謡は好みの演奏ではないが
(ゲーリーカーの濃い表現になれてしまった性だとは思うが)
全曲を見通した設計は見事である。
興味深いのはどちらかというと軽やかな演奏にもかかわらず
lowEへの執着があるらしく、
ソロ調弦であるにもかかわらずlowEがイギリス民謡とアルペジョーネで見られる。
正直、この手の奏者の演奏は好きではないのだが
ここまで鮮やかだと実に見事である。
このCDは名盤だと思う。
久々にでたヴァンハルの協奏曲。
しかも、奏者はベルリンフィルでウィーン調弦とあれば
期待しないほうがおかしいといえる。
最近出たコントラバスのCDでホットなCDといえるだろう。
HMVで購入可能
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3984083
収録曲は
ヴァンハル、ホフマイスターの1番、ディッタースドルフの1番の協奏曲
早速だが文句から。以下メーカーからの案内。
ここでソリストを務めるエディクソン・ルイスは1985年ベネズエラのカラカス生まれ、11歳で初めてコントラバスを手に取り、めきめきとその才能をあらわしました。エル・システマで学び、17歳でベルリン・フィルに入団。南米人として初めての同楽団メンバーの上、オーケストラ史上最年少での入団でした。
コントラバス協奏曲の代名詞的存在ともいえるヴァンハルの協奏曲のほか、ヴァイオリンのために書かれた協奏曲でも自在に飛翔する音楽性はまばゆいほどです。シモン・ボリバルの爽やかな伴奏が彩りを添えています。(キングインターナショナル)
※下線筆者
この案内を見て、ヴァイオリンのための曲?
ホフマイスターとディッタースドルフが?と思った。
あれって、ヴァイオリンの編曲なの?という疑心暗鬼の思いになったが
商品が届いてみると
「Violone」協奏曲と書いてある。
これってヴィオローネじゃないの?
もしそうならメーカーの案内は間違っていることになるが・・・
(違ったらすいません)
もし、私が言うようにヴィオローネ協奏曲だとすれば、
ヴァンハルの協奏曲のみをコントラバスと表記し、
他をヴィオローネと表記したのは
含蓄がありそうで興味深い。
まぁ、名称はともかくとして内容。
ディッタースドルフ1番は文句なく推薦盤となった。
ディッタースドルフの1番は2番に比べると録音が少なく、
他にあるCDがチチワノク盤とポシュタ盤しかないのだが
一番癖のない安定した演奏といえる。
こうやって聴くとテンテコテンテンテンーンの
2番にはない魅力が1番にはありますね。
ヴァンハルに関しては全体的にはウィーン調弦であることの
運動性は感じるが
David Sinclair盤で受けた衝撃が強くウィーン調弦に対する
新鮮味を感じなかった。しかし、圧倒的にテンポの速い部分でも
テクニックに余裕がありすぎる演奏になっていてすごい。
それが却って地味な印象を受けるのだがそれこそうまい証なのかもしれない。
ホフマイスターの協奏曲1番もこれで3種類目かな。
こちらは2楽章にオブリガードヴァイオリンが入っている!!
ギュタークラウス盤には入っていないのでうれしいことである。
ただ、オブリガードヴァイオリンが入ったことにより若干
コントラバスの分が悪く、
コントラバスは高音域の音の伸びやかさに若干欠けることに気がつかされた。
楽器の性能の問題もあるが
ヴァンハルの2楽章でも同様なことがいえので奏者の特徴かもしれない。
(大分、高い音域を用いているため音程が怪しいためかもしれない)
ヴァイオリンを入れなかったギュンタークラウスの判断は
ある意味では賢明だったか??
まだ若い奏者ということで今後、要注目か。
是非、ディッタースドルフ2番のウィーン調弦での録音を期待したい。