2013.06.03 Monday
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たまには本業(笑)のコントラバスのCDの話
最近買ったCDなのだが、
Juliusz Luciuk のコントラバス協奏曲が収録されている。
1984年作曲ということで
どうせまた「ノイズ」な音響だろうとさして期待もせずに買った.
まず、ジャケットを見て驚いたのは
この曲は40分近い大作なのである!!
今まで聞いたコントラバス協奏曲で一番長いかもしれない。
これほどの大作だから期待して聞いてみると
これはいいかもしれない!!とおもわせる出だし。
1984年の作品にもかかわらず、
後期ロマン派の趣。
この作曲家がどういう作風でどういう人なのかはさっぱり知らないが
適度な前衛があり、聞いていて飽きない。
1楽章後半でカデンツァが入るなど
一般的な協奏曲のスタイルをとっている。
(3楽章にも長大なカデンツァがある)
コントラバス協奏曲というと、
コントラバスとその他大勢という構成が多いが、
さまざまな楽器がソロを奏でるなど
実にシンフォニックな内容である。、
どこかドヴォルザークのチェロ協奏曲を感じる。(ぜんぜん似てないけど)
メロディは聞きやすく美しい。
音楽史的には時代遅れの産物なのだろうが
聞いていて面白い。
随所に現れるフラジョレットも効果的。
難を言えば1楽章カデンツァがおそらく別撮りと分かること。
すこし継ぎ目が見えてしまうのがやや興を殺ぐがおもしろい。
楽器の種類が多いことや、独奏の音量から
この曲が世間に流布することはおそらくないだろうが
録音の中で楽しむには良い作品である。
ここまで大曲の協奏曲も本当に珍しいものだ。