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世紀の大発見
である!!
出勤中に何気なくFMを聴いていた。
曲はスッペの「詩人と農夫」
チェロのソロによる叙情的な部分は終わり、
荒々しい部分になる
「んっ、この部分をコントラバスで弾いている曲があったよなぁ・・・」
必死考えてみると
ドラゴネッティの協奏曲の2楽章ではないか!!
ドラゴネッティの協奏曲といってもあの有名なナニーの作品ではなく、
ト長調の2楽章版の協奏曲である。
そんなこといってもわかんないよね・・・
めちゃくちゃ似ているなんてものではない。全くの盗作といってもいい。
はじめは「ドラゴネッティが他人の旋律を引用したのか」と思いきや
さにあらず。
家で調べたところ、ドラゴネッティのほうが年代が早いのである。
ということは・・・・
スッペが盗作????
まぁ、そんなはずあるわけないがめちゃくちゃそっくりである。
もし盗作だったとしたら世紀の大スクープ(ってほどでもないか)である。
文字でこのことを伝えられないのがクヤシイ
と思って何とか音で説明できないか探してみた。
http://www.amazon.com/Dragonetti-Works-Double-Bass-Teodora-Campagnaro/dp/B0000044JC/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=music&qid=1259064430&sr=8-1
これの2曲目を視聴してみてください。
「詩人と農夫」にめちゃめちゃ似てませんか?
参考までに「詩人と農夫」〈あんまうまくはないが)
http://www.youtube.com/watch?v=iy0apqEbS_g
(この動画だと1分18秒付近)
くだらない話でした。
ちなみにこのCDね。
だんだん最後のほうのアルファベットになると書くべき作曲家がいなくなるのです。
W
Wというと通常ワーグナーが思い出されますね。
コントラバスでワーグナーといえば「マイスタージンガー 第1幕への前奏曲」である。
終盤に出てくるチューバとの旋律をコントラバス奏者は「おいしい」と思って弾いているようだ
その証拠として、ピアノ伴奏での独奏譜まで売っている。
しかし、
さいきんあれは「別に旋律ってわけでもないんだなぁ」と感じるようになった。
譜面にはmfと書いてある上、あの部分はさまざまなモティーフが絡み合う部分である。
その中の一部に過ぎないのだろう。
あれを「よし!旋律だ!」とすぐに思ってしまい気合を入れてしまうのことは
やはり、コントラバス奏者というのは慢性的に旋律コンプレックスなのだと思う。
(もちろん、気合を入れることは大切だが)
独奏で言えばワイルダーというコントラバス作品を書いている作曲家がいる。
最近のゲーリーカーの復刻版LP(CDもある)に大量に収録されているが
現在のところ未聴。
ワイルダーの小組曲という曲の一部はゲーリーカーの別なCDに収録されているが
とくに印象はない。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3476254
ゲーリーカーファンでありながら上記のLP(CD)を買わないのには理由がある。
内容の半分が以下のLPと同じだからである。
このLPはピアノがハーモンルイスでないという代物
ゲーリーの本当に初期の録音。
現在の叙情的な演奏ではあるが今より大分クールな演奏で興味深い。
おもしろい録音である。
これをもっていない方はワイルダーも含まれている上記のLPはお買い得かもしれない。
X
Xの作曲家といえば世界中探してもクセナキスしかいないのではないか。
クセナキスには私が知る限り、二つのコントラバス作品がある。
1つ目は
「チェロとコントラバスのためのロスコベック」
これは凶悪な音楽である。
ノイズなんてもんじゃない、5回連続で聴こうものなら発狂します。
怖いもの聴きたさの方はぜひ聴いてみてください。
ただ、他の現代曲に比べると確かに印象に残る。
それがクセナキスのすごさなのだろう。
2つめは
「セラプス」
こちらはロスコベックほどは凶悪ではない。
どちらかといえば、深遠な宇宙を感じさせる。
冒頭の粗暴な部分はじつにかっこいい。
この曲に関する、溝入敬三氏のエピソードは「こんとらばす とらの巻」に収録されている。
「ロスコベック」が収録されているのは上記のCD
上京した際、渋谷のタワーレコードで
「20世紀のコントラバス作品 必聴」とか書いてあったので
だまされて(?)買ってしまった。
学生のころで金がない中買ったにもかかわらず
収録されていたのが「ロスコベック」で本当に買ったことを後悔した。
今思えば、クセナキスとの出会いという意味では
悪くはなかったのかもしれない?
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1881509
こちらは「セラプス」が収録されている溝入氏のCD
溝入氏のCDは存在感がある。
ゲーリーカー、文屋充徳氏と並んで好きな奏者である。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/673117
Y
Yの作曲家なんているかよと思ったらいた。
「二人でお茶を」のユーマンズ。
「ロンドンダブルベースサウンド」で演奏されている。
「二人でお茶を」はショスタコも編曲しているだけあり(タヒチトロット)
たしかに魅力的な曲である。
オリジナルでは湯浅譲二氏による「トリプシティ」
この曲に関してはやはり溝入氏の著書に詳しい。
また、曲自体も上記の溝入氏のCDに収録されている。
さて、いよいよ次回は最後のアルファベット、Zです。
ハイドンのチェロ協奏曲第1番をコントラバスで弾いた演奏が
数日前にyoutubeに最近アップされた。
以前もチェロ協奏曲第1番を弾いている動画については紹介したが
今回は別の動画。
以前は下からADGCのチューニングで原調どおり演奏されていた動画だが、
今回のものは(多分)ソロチューニングでニ長調に移調して演奏している。
どちらが演奏として効果的で難易的にももやさしいのかは不明だが
個人的には後者のほうがコントラバスらしい音色に仕上がっているように思える。
(調弦を過度にいじってない点も好ましい)
このように2種類のハイドンが楽しめるとなると、
いずれ誰かによってCD化もされるのではないか。
楽しみなことである。
ハ長調の演奏
http://www.youtube.com/watch?v=lQw666YhPOw
ニ長調の演奏
http://www.youtube.com/watch?v=kRwZJ-WBjkg
ベートーヴェン「運命」はハ短調であるが
4楽章でハ長調になる。
「闘争からの勝利」を調性であらわしているわけだ。
それほどまでに調性というのは重要なのだとおもう。
しかし、
コントラバス界の名曲、
ボッテシーニの第2協奏曲(記譜 イ短調)では
そんなこと知ったこっちゃねぇ
とばかりに3楽章には2種類のエンディングがあるというのは
意外と知られていない。
1種類はイ短調のまま終わる版。
もう一種類はイ長調で終わる版。
もともと1楽章のオープニングからして盛大な序奏があるものとないものがあるし
いい加減な曲といえばいい加減な曲なのである。
今日、3楽章を弾いていて
2種類終わり方があるというのは知っていたが改めてかんがえると
すごい曲だなと思った。
極論すれば、ボッテシーニの第2協奏曲というのは
ベートーヴェンが苦悩した(?)
闘争なんか知ったこっちゃない
俺様の素晴らしい
テクニックが疲労できればいいのさ
という曲なのだ!
すごい曲だ。ブラームスが第3交響曲(注)でベートーヴェンに反逆したのなんか
実にくだらないと思えるぐらいのいい加減さだ。
まぁ、イタリア人だしね・・・(別に偏見はないけど)
注・・・ブラ3は1楽章がヘ長調だが4楽章でヘ短調になる、
(もっとも最後はヘ長調で終わるが・・・)
チェロ奏者はもっと低い音が欲しくなり、
コントラバスに憧れるらしいが、コントラバス奏者は
5弦の音域に憧れる。
あの深い低音・・・
コントラバス奏者はCDで5弦の音が流れるや否や、
「おっ、5弦の音域だ !」と反応できるほど、
あの音域には敏感である。
ただ、おおいに問題なのだがこの5弦ベースという代物は
役に立つときだけしか役に立たないのである。
どう考えたって4弦の方が楽器として「幅」が利くというものだ。
3年ほど前に楽器を購入したとき
当然、5弦を買うことも選択肢にあった。
ただ、試奏した結果、どう考えても4弦の方が
便利なのである。
結果、5弦に対しコンプレックスを抱くことになった。
で、5弦が欲しいわけである。
30万台にも安価な5弦はあるとはいえ、
どうなんだろうか?
いい4弦の楽器を買ってしまった以上、フラストレーションを感じそうな気がする。
そうなるとやはり高価な5弦を買うしかないわけだが、
当然買えるほど金はない
(なくはないが、コントラバスばかりにそんなに投資できるものか
第一、あんなでかい楽器が家に二台あったら邪魔だし、
2台を平等に愛でる時間もありはしない
むかしの大奥ってのは美人が多かったのだろうが
さぞかし、全員を均等に愛でるのは大変だったに違いない
故に政争が起こったわけだ)
しかも大体の作曲家は5弦ベースの音域をうまく使えてるとはいえない。
ラヴェルだとかリヒャルトシュトラウスなんか
有効に使っているとはいえない。
ドヴォルザークの8番、9番にも5弦音域はあるが
あんなのはあってもなくても大して変わらない
(9番はそれなりに目立つね)
5弦が有効に使えている曲といえば・・・
(以下はコントラバスをやったことない人は
どこで5げんをつかっているかすら分からないだろう)
ショスタコーヴィチ 死者の歌
だが一生にうちに演奏する機会がまずないから問題ない。
ベートーヴェン 第5番 2楽章
あれは素晴らしい、あれを5弦で弾けたらさぞかし痛快だろう。
だが同時に、4楽章などの難しいパッセージも
5弦で弾かなければならないというリスクも負うのだが・・・
ブラームス4番 第2楽章
あれも素晴らしい・・・
が、あそこは親切にもディヴィジで1オクターブ上も書いてあるので
かりに5弦を持っていなくても、まぁ、
「ここはディヴィジなのだ」と自分をいさめることができる。
火の鳥 冒頭
あれはかっこいい・・・
以前やったときはE線を緩めたぐらいである。
1919年版しかやったことないが
途中でフラジオができないものの、E線を緩めても
ほかに難しいパッセージがあまりないので
まぁ、まぁ、あれも5弦がなくても何とかなる?(なんねぇな)
ベルリオ−ズ 幻想交響曲 第5楽章
けれど、あれは正式な楽譜には5弦の音域はないんだねぇ
(まぁ弾きたいけれど)
まぁ、いろいろ述べたが上記の曲は
まぁ、5弦でない言い訳があるというものである。
しかし、今度乗る演奏会で、避けがたい曲に出会ってしまった。
しかも2曲・・・
シューベルト 未完成
あぁ、冒頭の旋律が引きたい
まぁ、これはピアニッシモだからまだ仕方ないとは思える
で、一番悔しいのはのはこの曲
ベートーヴェン 交響曲第7番
この曲は意外に(?)知られていないが
歴史上5弦ベースがもっとも有効に使われている曲なのではないだろうか?
4楽章の蠢く五弦のオブリガード(?)・・・
あぁかっこいい
あぁ、何が悲しくてDisの音を1オクターブ上げなければならないのだ!!!
しかもこの曲、難しいからE線を緩めようなんて
とても考えられない。
どうでもいい?話なのだがベト7の初演ではドラゴネッティが
コントラバスの首席をしていたらしい。
ベートーヴェンはそのことを念頭においてこの曲を書いたのかもしれない。
ドラゴネッティの楽器は弦の張りが強く、彼の強靭な握力で
すさまじい音量を奏でていたらしい。
(逸話ではオルガンの低音より音量が出たらしい そんなはずあるわけないが)
しかも彼の楽器は大きかったので、ベト5の3楽章のような
細かいパッセージよりはよりはどちらかといえば
上記のようなパッセージを弾くのに適していたのではないだろうか?
よくベト5とベト9にドラゴネッティの影響が見られるという話があるが
ベト7に関しては云われない。
しかし、個人的には上の説は説得力ありそうなきがするんだけどねぇ
とにかくドラゴネッティなんてどうでもいい
五弦コントラバスが欲しい!
年末ジャンボにかけるしかない!!
(おなじ邪念を持って買ったオータムジャンボは見事はずれました・・)
よい5弦ベースをただで譲ってくれる方がいたら
連絡ください。
(いるわけない・・・)