いきなり乱暴な結論で、勝手な結論であるのだが
私は2回以上レコーディングされている作品は
それなりに認知されている曲なのだと考える。
20世紀になって山のようにコントラバス協奏曲が作曲されたが
2回以上レコーディングされている曲は意外に少ないように感じる。
1、クーセヴィツキー コントラバス協奏曲
(これは19世紀の作品か?よくわかんないやっと思い
調べてみると、1902年の作曲。ぎりぎり20世紀なのね。
録音は10種類以上あるし、人気もあるのでこれはもはや
コントラバス名曲殿堂に入っているといえる。)
まぁ、クーセヴィツキーは当然として他の作曲家に焦点を当てると、
私が知りうる限り、2回以上録音されているのは5種類ある。
2、ニーノロータ ディベルティメントコンチェルタンテ
まぁ、この曲は「協奏曲」と銘打ってないので反則かもしれないが
まぁ、名曲か。
名手トゥルンプによるピアノ伴奏版のCDや
シュトライヒャーのレンベックを受け継いだ(受け継いだよね?)
ニーダーハマーによるCDがある。
この2枚に加え、迷手ゲルトラインケのCDがあり(けっこういいよ)、
現在確認してるのは
この3種類であるがyoutubeにフルトークの演奏があったり、
認知度は高いものと考える。
(ペトラツキによる私家版があるらしいがそこまで流石に持ってない・・・
個人的には奥田一夫氏のCDに入れて欲しかったんだなぁ。
氏の演奏する、3,4楽章だけは聴いたことある。
ご存知ですか、2,3年前に出た斉藤輝彦氏のボッテシーニ2番は
日本人初レコーディングだったらしいですよ。
あんな有名な曲が初レコーディングなんだから、
日本の奏者の方々はコントラバス協奏曲のCDだせば、間違いなく
初録音になりますよ。)
3、トゥビン コントラバス協奏曲
2種類あるが1種類はピアノ伴奏だから反則っちゃ反則かもしれない。
なかなかいい曲だと思うのだが、
コントラバスが大オーケストラと勝ち目のない戦いに挑むという
ある意味、悲壮感のある曲かもしれない。
(この曲こそ、リヒャルトシュトラウスの「ドンキホーテ」なのだ。笑)
4、ラウタヴァーラ コントラバス協奏曲「黄昏の天使」
かっこいいタイトルにだまされてはいけません。
生理的にだめなこの作曲家だが北欧におけるシベリウス以後の最大の巨匠らしい。
2種類の録音があり、そのうち1枚は
ベルリンフィルのだれだっけか・・・が録音している。
5、ラムジー クープランの主題によるディベルティメントコンチェルタンテ
これも「協奏曲」ではないね。
永島義男氏によるピアノ伴奏盤、
ゲーリーカーによるオーケストラ伴奏盤がある。
この曲の初演はゲーリーカー、小澤征爾指揮だったらしい。
ゲーリーカーによるは録音は名演。(小澤征爾指揮じゃないけど)
コントラバスの曲でエキサイトした数少ない録音なので
コントラバスファンは必ず聴くべし。
6、なんだかよーやく結論に辿り着いた。
この曲に関して今日は述べるつもりだったのね。
その名も
フランセ コントラバス協奏曲
2種類の録音が確認されているが
そのうち1種類はギュンタークラウス、岩城宏之指揮、フランクフルト放送交響楽団
なんて豪華な面子なのだ!
日本の巨匠、イワキがコントラバス協奏曲を相手にしてくれているだけで光栄だ。
そういや、ゲーリーカーのドヴォコンも朝比奈隆だったな。
大体、コントラバス協奏曲のCDのオケって得体が知れないところが多いが
(そうでもない?)こんな有名なオケが付き合ってくれるとは。
なんとブックレットには
往年の岩城宏之とギュンタークラウスがレコーディングしている写真もあるのだ!
この写真だけでもこのCDは買いですよ。
で、このフランセという作曲家はコントラバスの作品を結構書いている上、
割合、著名な作曲家らしい。
この前、木管楽器の知人がフランセについて話していて、
「おーこの作曲家はボッテシーニのような業界内有名人ではないのだな」と
思った。
コントラバスのFを代表する作曲家にふさわしいではないか。
他にどのような曲を書いているか。
・デュオディバロック
(コントラバスとハープによるデュオ)
・独奏コントラバスのための主題と変奏
(以前、楽譜屋で見かけてこの曲弾けたらかっこいいよ!と思って
手に取ったが弾けそうにないのでやめた。
コントラバス奏者よ、バッハを弾く前にこの愛すべき作品を
弾いて欲しい。)
・モーツァルトニュールック
(管楽器アンサンブルをバックにした協奏曲)
作品の特徴を一言で言えばお洒落なのであります。
こんなお洒落な作品を書いてくれる作曲家がいたとはねぇ。
特に協奏曲はいい曲ですよ。一度は聞いて。
モーツァルトニュールックは録音が結構あるが、
「この曲は何が面白いのだ?」と思った。
しかし、この作品を録音しているのはピアノ伴奏ばかりなのだ。
本来の木管アンサンブル伴奏で聞いてみて欲しい。
こんなお洒落な作品があったのかと思う。
(以下のCD収録されている。独奏コントラバスのための主題と変奏も収録されている)
延々と書いているのだが、他にFの作曲家を述べて、筆をおくとする。
・フォーレ
編曲作品に多いのがフォーレ。
俺はこの作曲家好きじゃないからパス。
「夢のあとに」なんて吐き気がするね。(言いすぎ?)
こんな男にはなりたくないないねって思う。
ゲリーカーのCDには「夢のあとに」のほかにヒンデミットのソナタも入っているので
おススメ。有名な河原泰則盤は・・・
私、彼とは同郷でありながら相性が会わないのです。(爆弾発言)
・フランク
最近、神風特攻演奏として多いのが
フランクのヴァイオリンソナタ。
いや、確かにすごいよね。録音も結構あるし。
けど、どんなすばらしい録音を聞いても
直後にヴァイオリンによるオリジナルの演奏を聞いてしまっては・・・
これ以上書くのも空しいほどのハイリスクノーリターンな編曲。
流通量も多く、名演。
・フリーバ
忘れちゃいけないのがフリーバのオリジナル作品である
「古典的様式による組曲」
まぁ、バッハのパクリだね。
けど、オリジナル無伴奏作品である以上、
上記のフランセの作品も含め、コントラバス奏者には尊重して欲しい作品かもしれない。にもかかわらず、私は2種類しか録音持ってない。(もっとあるだろうけど)