コントラバスの作品を大作曲家は書いてくれない。
これは事実だろうか?
否
大英帝国の誇る作曲家エルガーがなんとコントラバスを含む室内楽を書いているのだ!
(もちろんモーツァルトのバスアリアも忘れてはいけないが)
その名も「トロンボーンとコントラバスのためのデュオ」
れっきとしたオリジナル作品です。
以下のCDに収録されています。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1495033で購入可能
さぞかしすごい曲かというと、わずか2分の曲・・・
しかもお世辞にも名曲とはいえない・・・
ある日楽譜屋でこの楽譜を発見。
おっおもしれぇなぁと思いきや、
,錣困2分の曲をどこで披露するというのだ
■科の曲のために誰を道ずれにするというのだ
2召鉾表したところでわずか2分では客が「?」と思うに違いない。
楽譜を本棚に戻しました。
以上の理由により、この曲は大作曲家が作曲しながらも秘曲扱いなのである。
コントラバス奏者はエルガーのオリジナルがあることを知りながら、
今日も泣く泣くボッテシーニを弾くのである。
この曲はいったい何なのだろうと考えた。
コントラバスとトロンボーンという組み合わせは珍しい気がするが実は珍しくない。
そう、オーケストラではいつもこの組み合わせなのである。
トロンボーンのかっこいい旋律を実はコントラバスも弾いてるということだ。
ただこのことをトロンボーン奏者は知らない。
よくあるパターン
チャイコフスキー5番 終楽章のヴィヴァーチェを汗まみれに引き続ける。
突如、トロンボーン出現、同じパートを弾く予定だ。
だが、彼らはそんなことを知らない。
ここでのコントラバス奏者の心理
急に入ってきてテンポを乱すな、馬鹿!
音を割るな、馬鹿!
ミスするな馬鹿!こっちの楽譜は何ページあると思っているんだ!
こういうことを思ったことないコントラバス奏者がいたら、
そんな人とは友達になれないね。
よくあるパターン
ドヴォルザーク8番 1楽章 展開部
コントラバスの譜面
ファーシッラッソーラシソドドドシッ
トロンボーンの譜面
ファーシッラッソーーーードッーシッ
違いわかります?弾いたことある人ならあの場面かってわかるはず。
トロンボーンは自分のソロだと思っている。
コントラバスが気合を入れて、「ラシ」を十六分音符で弾いていることを
彼らは知らない。
われわれはこの「ラシ」をなんとか客に聞かせたいと考え、
一生懸命弾くが、ホールに響くのはトロボーンの音だけだ。
CDや生でドヴォ8はたくさん聞いたがこの「ラシ」が聞こえたためしがない。
だが恐るべきことに指揮者もこの事情を知らない(?)ことがある。
(知ってるとは思うが)
よくあるパターン
指揮者「Bから金管だけでお願いします。」
コントラバス奏者(俺らもそのトロンボーンパート弾いてるんだよな)ヒソヒソ
コントラバス奏者(混じったほうがよくね?)ヒソヒソ
コントラバス奏者(おい、トップ、混じっていいですかって聞けよ)ヒソヒソ
トップ「す、すいません、われわれもひいたほうがよいでしょうか?」
指揮者「・・そうそう、チェロバスも一緒に弾いて」
コントラバス奏者(俺らは忘れられてたのかよ・・・)
そのくせにコントラバス奏者は
ファゴットが自分たちと同じことをやっていたりすると
びっくりしたりする。
コントラバス奏者「あーそこファゴットもやってたんだーごめーん」
こんな経験ないですか?
こういうことを思ったことないコントラバス奏者がいたら、
そんな人とは友達になれないね。
しかし、コントラバス奏者にもエゴがある。
よくあるパターン
ベートーヴェン5番 終楽章
「あートロンボーンが一緒にふいててくれたら俺たちは楽なのに・・・」
こんな経験ないですか?
こういうことを思ったことないコントラバス奏者がいたら、
そんな人とは友達になれないね
まぁ、ともかくこんなにも仲の悪い、コントラバスとトロンボーン。
そういや、昔、トロンボーンの女の子に告白して振られたことがある。
一曲ぐらい、友情の曲があってもいいじゃないか
Eの作曲家といえば
エクレスについても書きたいんだよねぇ・・・
また次回、Eをひきづります。