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シュペルガー コントラバス協奏曲

8月も終わる。大好きな季節が終わってしまうなぁ。

さて、今回採り上げるのは
ウィーンチューニングの大家シュペルガーの協奏曲が治められたCD。

HMVで購入可能
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1386643
レーベルはたくさんのコントラバスCDを出していて、かつ流通も安定しているHungaroton。心強いことだ。

シュペルガーは
コントラバス史上初のヴイルトゥオーゾであるといってもいいかもしれない。
コントラバスの歴史的なヴィルトゥオーゾというと、
普通はドラゴネッティ、ボッテシーニ、クーセヴィツキーを挙げるが私はこの系譜の中に
シュペルガーを加えたい。
シュペルガーとほとんど同じ時代にピッシュルベルガーというコントラバスの大家もいて
どうもこの二人の業績が混同されているように思われることが多々ある。
シュペルガーの方が知名度は高い。
まぁ、二人でウィーン調弦のコントラバス最盛期を築いたのは事実だろう。
事実、この時代にヴァンハル、ディッタースドルフ、ホフマイスター、
ハイドン(消失したコントラバス協奏曲)などが協奏曲を書き、
モーツァルトはバスアリアを書いた。
一種のコントラバス独奏最盛期である。この最盛期はシュペルガーの力なしには
ありえまい。

ちなみに歴史に残る「4」人のヴイルトゥオーゾは
おのおの性格が違うように私は思う。独断で以下のようにまとめる。
シュペルガー ウィーン調弦コントラバスの大家
ドラゴネッティ オーケストラのコントラバスを発展させた。
ボッテシーニ ソロのコントラバスを発展させた。(超絶技巧)
クーセヴィツキー 歌うコントラバスを発展させた。
(そのスタイルは言うまでもなくゲイリーカーが受け継いでいる。)
各々、スタイルが違うのは興味深い。

シュペルガーは十数曲の協奏曲を書いたとされている。
コントラバス奏者、トゥルンプが研究を進め
現在は様々な奏者によって3種類のソナタやフルート、ヴィオラを伴う作品など
多数の作品が録音されている。が、
協奏曲は今回の録音が世界初らしい。
なぜ、そんなに曲を書きながら録音されないのか?
それはシュペルガーの作品がウィーン調弦のために書かれているからであろう。
そういうわけで今回のCDはシュペルガーの協奏曲、初録音と言うことで
意義深い。(演奏は通常のソロチューニング。)

さて、肝心の録音内容。
収録曲がヴァンハルとシュペルガーの協奏曲しかなく
いささか少ないのは不満である。
ヴァンハルはやや遅めのテンポの二長調盤。
カデンツァもおなじみグルーバー版。
とくに特筆する演奏でもないが
ニ長調版で1楽章がカットされていない演奏を初めて聴いた気がする。
ニ長調のヴァンハルの1楽章は117小節目から123小節目が
カットされている録音がほとんどである。
シュトライヒャー様とトゥルンプの名録音でカットされているせいだろうか?
逆にホ長調版や変ホ長調版はカットされない。
このことから、ニ長調での演奏には困難が伴うのかもしれない。
そんな中でこの録音はカットがないという点は特筆することかもしれない。

そして、シュペルガー。
一見聴くとモーツァルト?ってかんじだがよく聴くとやはり違う。
感想、うーん長いなぁ、冗長さを感じる。
3楽章でホルンが活躍したりとおもしろい部分もあるが・・・
ヴァンハルやディッタースドルフ以外の
古典派コントラバス協奏曲はイマイチな物が多い。
逆に言えば、上記の2作品の出来がよいともいえる。
なぜ、録音が少ないか?
謎の原因はここにもあるのかもしれない。
まぁ、世界初録音はすごい業績である。
ただ、トゥルンプならもっといい演奏をするのかな?と思わなくもない。
| コントラバスのCD | 23:09 | comments(0) | trackbacks(2) | pookmark | このページのトップへ
兵庫県民に告ぐ!! 文屋充徳リサイタルに行くべし!!
別に宣伝ではないのだが

本日、衝撃的なニュースが入ってきた。
「文屋充徳 コントラバスリサイタル」

プログラム・・・メンデルスゾーン風 グランド・アレグロ,パッショーネアモローザ・・・

なにぃ!絶対行く!!

2007 11.13(火)

平日じゃ行けねぇかなぁ、けど行きたいなぁ・・・

場所 兵庫県芸術文化センター

絶対行けないじゃん・・・
南東北に住む私がどうやって平日に兵庫に行くんだ!!!!

文屋充徳を知らない人へ
とにかくすごい!日本最強のコントラバス奏者であることはまず間違いないだろう。
確かに永島義男氏、河原泰典氏、池松宏氏と素晴らしい奏者はたくさんいるが、
個人的には文屋氏が最強だと思う。
なぜ、知名度が上記の3人に比べ劣るのか理解に苦しむ。
(国内版のCDが出てないからだな。)
以前横浜でリサイタルを聴いたのだが
非の打ち所が全く全くない!
今まで聴いたリサイタルで一番感動したのはゲリーカーだが
文屋氏のテクニックは異常なぐらいすごかった。
信じられないぐらい安定した音程と多彩な音色の右手がある。
この人は驚くなかれ、壮絶なプログラムの後、
アンコールに熊ん蜂に飛行やら
なんとボッテシーニの超難曲であるカプリッチョディブラヴーラを弾きこなしちゃう人なのだ!
今回のリサイタルにはアラメンデルスゾーンやパッショーネアモローゼが
あるじゃないか!これは聴きたい!
文屋氏のアラメンデルスゾーンの重厚なカデンツァが生で聴きたい!!!

その上、この人大衆に全くこびてない。
以前のリサイタルはミシェクの3番とか
マニアックなプログラムだし、
今回も、シュペルガー アダージョとアレグロ(本邦初演)
出しているCDも
オールボッテシーニ集、コジェルフ シンフォニアコンチェルタンテ
(グランデュオもあるけど)

G線上のアリアだとか白鳥だとかまったく媚びていない。
とにかくすごい人です。
兵庫県民に告ぐ 文屋リサイタルに行くべし!

詳しくは以下のページを
http://www.kcc.zaq.ne.jp/soundai/

文屋氏って誰?という方は以下のCDで聴くべし!!
http://www.hmv.co.jp/product/detail/837484

文屋氏の音を知らない方はコントラバス人生の3分の1は損しています!!
南東北じゃなくていいから東京でリサイタルやんねぇかなぁ
絶対に行くのになぁ・・・
| コントラバスの話 | 22:32 | comments(4) | trackbacks(8) | pookmark | このページのトップへ
サス トロンボーンとコントラバスのデュオ


サスという現代音楽作曲家による
トロンボーンとコントラバスのデュオが収められたCD

HMVでは入手困難扱いになっているがオーダーはできる。
http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=2523485

このCDはたしか今年になって発売されたはず。
どうでもいいけど、変なジャケットである。いったい何なのだろう?
トロンボーンとコントラバスのデュオなんて
エルガーのオリジナル曲以外にもあるのだなと、いうことで
興味は持っていた。
今年発売のCDならしばらく廃盤になるまいと思いきや
ある日HMVで「入手困難」になっているではないか!!
HMVの「入手困難=廃盤」という可能性が非常に高いので急いでオーダーするも
全く入手せず。
「あぁ、もうこのCDは手に入らない・・・」と思っていた。
しかし、上京した際に渋谷のタワーレコードにて
「すいません、こんなCDありますか?」と聞いたところ
店員さんが現代音楽の棚から持ってきてくれた!!
なので晴れてHMVはキャンセルし、入手することができたのだ。
現在でも探せば店頭在庫などはおそらくあるだろうと思われる。

トロンボーンとコントラバスのための曲は2種類収録されており
一つはオーケストラ伴奏の協奏曲でもう一つはピアノを加えたトリオである。
まずは協奏曲。
4楽章制で3楽章に明確なスケルツォを伴うことなどから形式的には
交響曲に近いのかもしれない。
難解ではない。ゲンツマーとストラヴィンスキーを足して2でわった感じ?
しかし、何故トロンボーンとコントラバスのデュオなんだ?
オーケストラで確かに同じパートを弾くことがあるが
トロンボーン奏者は同じ事をやっていると知らぬまま爆音で演奏しているに違いない。
音量的に勝てるのか?と思ったが
まぁ、そこは録音の妙もあるし、伴奏は小規模なオーケストラなので
工夫はされている、また、トロンボーンと重なる部分も多いので
音量的に張り合ったりする部分はない。
なかなか、オーケストラも音色豊かでおもしろい曲。
2楽章はウエストサイドストーリーに似ている気がする。
フィナーレのコントラバスのフラジオの使い方を聞くに
割合、コントラバスという楽器の性能をしっかりと生かしている。
いい曲である。

次にピアノとのトリオ。
ピアノはただ伴奏と言うよりは割合、前面に出ることも有りおもしろい。
現代の曲はコントラバスとピアノがそろうとすぐにJAZZぃな
曲になる傾向があるがこの曲もその例に漏れず、
1楽章はそういった部分もあるが美しい部分もたくさんあり安直にはならない。
ランチェンの作品を思い出させる。
協奏曲と異なる点は時折、民謡的なリズムや旋律が出る。

全体的にこの作曲家おもしろい。
けちをつけるなら若干、曲の感じがどの楽章も似ているのでやや飽きやすいか。
欲を言えばもっとグロテスクな表現や激しい表現があるといいと思うのだが。
あとは私がトロンボーンという楽器をよく知らないので
どのくらい超絶技巧なのかがちょっと分からない。
トロンボーンにもくわしいひとならもっと楽しめるか。
今後、入手困難になることも予想されるので興味のある方は是非。
| コントラバスのCD | 23:47 | comments(0) | trackbacks(6) | pookmark | このページのトップへ
エルガー生誕150周年 Volkan Orhon Multiplicity コントラバスでニムロッド
去年はモーツァルト、ショスタコイヤー(+シューマン)だった。
今年はグリーグ、シベリウス、エルガー、(+コルンゴルド)イヤーである。
ではその中でコントラバスが弾けそうな曲はどんなものがあるだろう。

グリーグ チェロソナタ
シベリウス 悲しきワルツ
エルガー 愛の挨拶 トロンボーンとのデュオ(オリジナル作品)
こんなもんかな。

だが驚くなかれ、今から紹介するCDでは
エニグマ変奏曲の第9変奏「ニムロッド」をコントラバスで弾いているのだ!!

国内で手に入る場所は分からないが海外ではかなり流通している。
以下で購入可能。
http://shop1.mailordercentral.com/lemurmusic/prodinfo.asp?number=R601

エルガーのエニグマ変奏曲といえばエルガーの代表的な管弦楽作品である。
この曲が有名になったのは第9変奏「ニムロッド」が美しいからである。と
いわれるぐらい美しい曲で「ニムロッド」単独でもよく演奏される。
だが、大きめの編成のエニグマをコントラバスでどのように再現するのだろうか?
わたしはこの点がとても興味がありこのCDを購入した。

なんとこのCDの驚くべき点は全ての曲が多重録音なのである。
ピアノもいなければ、だれもいない。まさに一人で弾いているのだ。
コントラバスの多重録音だけのCDというのはかなり画期的なのではないだろうか。
さて、ニムロッドを聴いてみる。
ややテンポは早いがたしかに旋律を美しく弾ききっている、
多重録音の音程も悪くない。
だがやはり多重録音の限界というものを感じざる得ない。
1,音色がコントラバスだけで単調(特にオーケストラの編曲となると。)
2,アンサンブルができないので歌心に限界がある。

とくに2によってとても美しいのだが
どうしてもシンセサイザーのような感じになってしまう。
下手でもないのだがつまらないのである。
この奏者は下手でないのでピアノ伴奏等の正当なニムロッドも聴いてみたい。

他にバーバーのアダージョやヘンデルのソナタ、ヴィラロボスなど収録されているが
いずれも上に上げた感想に同じ。
多重録音には限界がある。
企画としては興味深いが結果としてはおもしろくない。

追記
最後に収録されているHans Peter Nielsen - Skovtrolden という曲は
コミカルでおもしろかった。
原曲を聴いてみたいのだが?
| コントラバスのCD | 22:01 | comments(0) | trackbacks(3) | pookmark | このページのトップへ
河原泰則 アリア パッショーネアモローザについて
河原泰則の5枚目のCD。6月に発売された。

国内版なのでどこでも買えるがとりあえずHMVのリンク
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2578016

河原氏は私の住む南東北出身なので身近な存在である。
3回リサイタルに行った。
(本当はもう一回チケットを買ったのだが当日、用事で行けなかった。)
河原氏のCDは全部持っているがイマイチ好きになれなかった。
ゲリーカーの濃厚な節回しの影響だろう。

さて、今回のCDの目玉はボッテシーニのパッショーネアモローザである。
この曲が国内版のCDに収められたことにより
ヴァイオリンとのデュオコンチェルトとして普及する事を望む。
個人的にはヴァイオリンのデュオではグランデュオよりこの曲の方が好きなので
国内版で多くの人の耳に触れるというのはうれしいことである。
「パッショーネアモローザ」は多数の録音がある。
このパッショーネアモローザは原曲は2本のコントラバスのための曲だが
チェロとコントラバスのデュオ、ヴァイオリンとコントラバスと
様々な形態が取られる。
尚、以前も述べたがパッショーネアモローザは通常3楽章の構成だが
1楽章の前にロッシーニの主題による幻想曲の一部を取り入れ4楽章になることも多い。
また、パッショーネアモローザとほぼおなじ構成を持つが
コントラバス独奏用の曲として
コンチェルトディブラヴーラ(現在録音を2種類確認)という曲もある。
(ボッテシーニの協奏曲第1番や協奏曲第3番という表記がされることもあるが
 一般的には協奏曲第1番は嬰ヘ短調の協奏曲を指す。)

前置きが長くなったがパッショーネアモローゼの録音は
河原氏以外に現在7種類所有している。
割合どれも手にはいるので河原氏で興味をもったかたはどうぞ。
(特にフルトーク盤は必聴 ゲリー盤はファンにはたまらない異常な演奏。
 笑っちゃうぐらい濃厚な演奏とピッチの悪さから来る混沌、私は大好き)

マッシモ・ジョージ    Vnとのデュオ 情熱的な熱演
シュトール        Vcとのデュオ 旋律がハッキリしない イマイチ
リーバー         Vcとのデュオ 優雅な演奏 情熱はあまり無い
ギュトラー&シュトール  Cbとのデュオ 重低音がゴリゴリ・・・悪くない
フルトーク        Cbとのデュオ 奇跡の名演 3楽章の軽さには驚愕する
ヤルダーニ        Cbとのデュオ 特筆なし イマイチ
ゲリー・カー       Cbとのデュオ 異常な演奏 濃厚な音と遅いテンポ

でこれだけ録音があってもヴァイオリンとのデュオはあまりないわけである。
河原氏の演奏と同じヴァイオリンとのデュオのマッシモジョージの演奏を比べてみたい。河原氏の演奏は以上に高速なテンポと安定したテクニックが素晴らしい。
ただ、パッショーネアモローゼというタイトルらしい演奏なのは
マッシモジョージ盤である。また、2楽章後半の分散和音を
マッシモジョージ盤はコントラバスのフラジオが担当しているが
河原盤はヴァイオリンが担当している。
(所有しているドブリンガーの譜面ではヴァイオリンが担当する。)
これは完全に好みだがコントラバスのフラジオの方が好み。
(以前 友人とこの曲を演奏したことがあるのだが
 ドブリンガー盤を使いつつもその部分はコントラバスのフラジオで演奏した。
 尚、ドブリンガーの譜面は素人でも分かる間違いが大量にあるんで
 使用の際は注意が必要。)
ただ、総合的な出来で見ると河原盤が圧倒的に上だろう。
久しぶりに素晴らしいCDがリリースされたものである。

他にグランデュオ(ピアノ伴奏版)が収録されている。
グランデュオコンチェルタンテは山のように録音があるが
河原氏の演奏はかなり軽くて、アンサンブルを楽しんでいる演奏。
なかなかフレーズの崩し方がおしゃれ。
グランデュオのライブ盤は
文屋充徳盤、ゲリーカー盤を所有しているが
以上二つの演奏はオーケストラ伴奏なので圧倒的な迫力が素晴らしい。
河原盤は迫力では劣るが一聴の価値はある。
しかし、パッショーネアモローゼの方が完成度は高い。

後はG線上のアリア(必ず?リサイタルのアンコールで演奏される。
以前のリサイタルではトロイメライだったけど。)とかフォーレのエレジー、
ヘンデルの協奏曲が収録されているが
河原氏の歌う演奏って好きじゃないんだなぁ。
こういう作品はゲリーカーの方が歌心にあふれてる。
河原氏はその圧倒的なテクニックが素晴らしい。(グリエールのタランテラ等)

収録曲が少なく国内版ので値段も高いのがやや傷だが
パッショーネアモローゼのファーストチョイスとして聴いてみてほしい。
| コントラバスのCD | 22:22 | comments(0) | trackbacks(3) | pookmark | このページのトップへ