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モーツァルト チェロとコントラバスのためのソナタ
チェロのヨルク・バウマンとコントラバスのクラウスシュトールによる
モーツァルトのデュオが含まれているCD

私が持っているのはこの曲が含まれるチェロのCD
(アマゾンで購入可能)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000050PVG/qid=1143812407/sr=1-44/ref=sr_1_0_44/249-7472957-3719529
おそらく同じ音源で他の作曲家のチェロとコントラバスのデュオも
収録されているCDはこちら
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00004U4G1/qid=1143812407/sr=1-46/ref=sr_1_0_46/249-7472957-3719529

前回,さんざんモーツァルトを非難したくせにモーツァルトの
チェロとコントラバスのためのソナタを取り上げる。
モーツァルトのコントラバス曲というと「この麗しい御手と瞳のために」
という,バスアリアとコントラバスオブリガードの曲があるらしいが,
この曲の決定盤らしいシュトライヒャーの名演は何故かCDがない。
シュトライヒャーのCDをもっと出して欲しいものである。
話はそれたが「この麗しい御手と瞳のために」に対して
この曲はけっこう録音がある。
もともと,ファゴットとチェロのための曲だったが
今ではチェロとコントラバスのデュオの重要なレパートリーなっている。

以前,永島義男さんがこの曲を弾いてるのを聞いたが
コントラバスがハイポジションでチェロの伴奏を行うというのは
どうも企画に無理があるように感じた。
それに比べ,このCDは軽やかに弾ききってる上,テンポが速い。
(もっともこれは録音なので何度も取り直してるだろうが)
けれど,コントラバスが無理してチェロのパートを弾くぐらいなら
2本のチェロの方が楽しく聞けるのではないだろうか?
と,考えてしまったがそうするとコントラバスのソロの価値も
否定しそうなので考えない方が良さそうだ。

それより,この曲。2本のコントラバスで
無理ない音域(ファゴットやチェロの1オクターブ下)
で弾けばよいのでは?と最近よく思う。
そうすると4弦では弾けない下のEsの音などが出てきてしまうのだが
それはうまく編曲すればいいと思う。
(ちなみに3楽章にはEsの音が出ないのでそのまま演奏可能)
1オクターブ下の音域ならアマチュアでもコントラバスデュオが
できそうなのでそのうちやってみたいと思う。
(ちなみにこの楽譜は以下で無料で手に入れることができるが
 著作権など引っかかるかも知れないので
 自己責任でダウンロードして下さい。
http://www.fagotizm.narod.ru/library_2-eng.htm
 日本楽譜出版社からも廉価でスコアが売っている。)

なんか,今回はコントラバスのCDの話と言うよりは
曲の話になってしまったなぁ。

以下余談
あとモーツァルトではセレナータ・ノットゥルナという曲が
コントラバスがソリストとして参加できる曲である。
昔,NHK交響楽団の演奏で池松氏が演奏していた。
| コントラバスのCD | 23:06 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ
トゥビン コントラバス協奏曲
エストニア出身の作曲家トゥビンがつくった
コントラバス協奏曲。
エストニアでは国民的な作曲家らしい。
この曲が含まれるCDは以下で購入可能。
(他にヴァイオリン協奏曲等が収録されている。)
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=58410

長い前置き(読み飛ばし可)
クラシックは今,モーツァルト生誕250年で盛り上がっているが,
モーツァルトってはたして本当におもしろいだろうか。
クラシック好きではない人がモーツァルトの交響曲を聴いたら
10人中8人は途中で寝るか飽きるかすると思う。
少なくとも私はモーツァルトの魅力が分からなかった。
最近では交響曲25,29,39番なんかは好きだし,
昔よりずっと好きになったがモーツァルトの敷居は正直高かった。
けど,「モーツァルトってつまんないよね」とは
いえない風土がクラシック界に絶対ある気がする。
もし,それを言ってしまうと「あなたはクラシック分かってないよ」って
ことになりそうだ。「嫌い」なものは「嫌い」,
「好き」なものは「好き」でいいと思う。
というわけで,断然今年は私にとってモーツァルトイヤーというよりは
ショスタコーヴィチイヤー(生誕100年)である。
べつにショスタコーヴィチがめちゃくちゃ好きと言うことはないが
最近は聞いていていいと思う曲が多い。
今のマイブームは交響曲13番「バビ・ヤール」である。
この曲には「恐怖」が詰まっている。
プロコフィエフの第5交響曲にも「恐怖」を感じる。
20世紀は二つの対戦や冷戦などの恐怖の時代だから
このような曲になったのだろう。では,コントラバスにも
20世紀の「恐怖」を感じる曲はあるのだろうか。

長い前置きだったが,私はこのトゥビンのコントラバス協奏曲に
戦争の「恐怖」を感じ取る。実際,作曲家がどのような意図で
作曲したのかは知らないがはじめ聞いたとき,
確かに「恐怖」を感じた。その後,トゥビンについてネットで調べたら,
エストニアはソ連に併合されるなど不幸な歴史をたどった国で
どうも景気の良い曲ではなさそうであるのは確かのようだ。
独特のリズムに支配される冒頭。徐々にせまってくる「なにか」。
そして,金管による大音量などなにか,
ショスタコーヴィチにちかいものを感じる。
神秘的な透明感のある中間部を通り,長いカデンツァになる。
そして,民族的なリズムのって曲は終わる。(この曲は単一楽章)
曲の所々で金管が炸裂し,そこに私は「恐怖」を感じる。
わからないがもし,せまってくるものがソ連と何か関係があるのならば,
ソ連は「レニングラード」でドイツ軍に迫られたことを
他国にやっているわけである。戦争に正義はないということか。

勝手な解釈で色々考えさせられた曲。
本当は全然違ったりして。
トゥビンファンの方,もし違っていたら聞き流してください。(笑)
| コントラバスのCD | 18:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
メイヤー 編曲版ボッテシーニ
今回もポピュラーなCD
メイヤーのボッテシーニ

HMVのアドレス 国内盤より輸入盤の方が安い
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=878815

まず,ボッテシーニを考える前に
メイヤーの自作もこのCDに収録されているのだが
私はこれらの曲を聴くと十中八,九,眠くなる。
なぜだかはわからないのだがつまんないのである。
そういえば,ヒラリーハーンのCDにもメイヤーの
ヴァイオリン協奏曲が収録されているのだが
これもあまりおもしろかった記憶がない。私には合わないのだろう。

さて,このCD。ボッテシーニの協奏曲をメイヤーが
編曲しているのである。
メイヤーの歌い方にあわせて所々テンポが大きく変わっており,
Cマシーンを用いた超絶なカデンツァになっている。
メイヤーのテクニックはめちゃくちゃすごいので聞いてみる価値はある。
しかし,思うことは国内盤にボッテシーニの協奏曲が入ったCD
がこれしかないのである。私は地方に住んでいるのでよく分かるのだが
普通のCD店ではまず,輸入盤は手に入らない。
(それは愚か,クラシックを手に入れるのも困難である。)
と,いうことは下手すると本物のボッテシーニの協奏曲よりも
この編曲版の方が有名になる可能性は大である。
(まぁ,それはそれでよいのだろうが・・・)

すごい,すごいけど,うぅーん個人的には好きではないんだなぁ・・・
聞いたことのない人は本物のボッテシーニも聞いてみて欲しい。
説明はできないが本物にしかない魅力があると思う。

以下罵詈雑言
コントラバスの独奏は指板のはじっこで早弾きすることばかり考えて
「音楽」を忘れることが多いらしい。
ちょっと音程の怪しいカーの演奏にあこがれ
このCDにあまり感激しないのはそういうことなのかも知れない。
| コントラバスのCD | 21:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
スピリットオブクーセヴィツキー
今回も無難な国内盤。ゲーリーカーによる
クーセヴィツキー,スクリャービン,グリエールの小品と
ゲーリーカーお得意のラフマニノフのヴォカリーズが収録されている。

HMVのサイトはこちら
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=77851
(いつもいつもHMVで紹介しているが
 別に私がHMVの社員というわけではない。
 一番,使いやすいサイトだからだ掲載してるだけ。)

まず,このCDに対してまず思ったのは
「なんで,クーセヴィツキーの協奏曲が収録されていないんだ!!」
もちろん収録曲を調べてから買っているわけだが,
このタイトルにしてクーセヴィツキーの協奏曲がないのは
寂しい気がする。国内盤にはクーセヴィツキーの入ったCDがないので
是非,カーには入れて欲しかったものだ。
さて,クーセヴィツキーの小品やグリエールの小品は結構好きなのだが
正直,どちらもまぁまぁである。
特にこれで聞かなくてもいいと思ってしまう。
グリエールのインテルメッツォとタランテラももっとカーなら,
いい演奏ができるだろうに。ちょっと雑な感じが否めない。
強いてこのCDの良いところを言えばクーセヴィツキーの小品の中では
小さなワルツや悲しい歌に比べると録音が少ない,
ユーモレスクとアンダンテが聞けるのが良いと思う。
(特にアンダンテはカーらしい濃厚さが味わえる。)
スクリャービンの作品はというと「法悦の詩」とか
ちょっと難解なイメージがあったが
結構分かりやすくすてきな曲もあるのだと思った。
(この前のNHK交響楽団のスクリャービンの交響曲第1番を
 聞いたときもそう思った。が,同じ演奏会で取り上げられた
 スクリャービンの別な曲は難解だったので
 こんなにもおなじ作曲家が作風が変わるものだと思った。)
そして,ヴォカリーズ!カーの演奏しているヴォカリーズを
3種類(だったと思う。)もっているが一番これが濃厚である。
すごい。演歌バリバリ。けど,個人的には好き。
(ヴォカリーズはもともとクーセヴィツキーのために
 コントラバスの曲として作曲されたが
 ラフマニノフとクーセヴィツキーが喧嘩したため
 歌曲になってしまったという説がある。
 これが本当ならコントラバスにとって
 大切なオリジナル作品を失ったといえよう。)

全体的にはカーの濃厚な節回しが楽しめますが
それを楽しむのは特にこのCDでなくてもいいと思う。
| コントラバスのCD | 21:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ヴァンハルの決定盤 トゥルンプ


以前,ちょっと触れた「ニ長調」のヴァンハルの個人的決定盤。
しかも安い!!「コントラバス名演集」というCDと名前もジャケットも
似ているので注意。
アマゾンで購入可能
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GFXW/qid=1143376788/sr=1-2/ref=sr_1_2_2/249-4360067-8138764

さて,以前述べたように「ニ長調」のヴァンハルのコントラバス協奏曲は
アクロバティックな内容になっているのだが,この演奏は何がすごいって
全く難しさを感じさせないところにある。
いとも簡単に弾きこなしているのだ。テンポも速い。
正直,最初聞いたときは
「なんか,弾けそうだな」などと大変愚かにも感じたのだが
とてもとても素人が弾けるような曲ではない。
それだけ,トゥルンプが平然と弾きこなしているのだ。
カデンツァがとにかくすごい。1楽章,3楽章のカデンツァは必聴。
(ルードヴィヒ・シュトライヒャーのヴァンハルの録音も
 すごいらしいがCDが手に入りづらい上,
 LPなどがネットオークションにたまに出ているだけ。
 この録音を私は聞いたことがないので現時点では
 このトゥルンプを決定盤と考える。)
他にも,シュペルガーのソナタと四重奏曲が入っている。
このようなすばらしいCDがたった1000円で買えるのだから
良い時代である。
| コントラバスのCD | 21:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
映画音楽? シフリン コントラバス協奏曲
「スパイ大作戦」など映画音楽で有名なラロ・シフリンの
つくったコントラバス協奏曲。ゲーリーカーの演奏。
このジャケットも好き。HMVで購入可能。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=470027

映画音楽をつくる人にコントラバスが好かれているのかも知れない。
ニーノ・ロータ(「ゴッド・ファーザー」)や
モリコーネ(「海の上のピアニスト」)もコントラバスの曲を
つくっている。初代ゴジラの鳴き声にも
コントラバスの音が含まれているらしい。
さて,このCDはシフリンがパリ管弦楽団を指揮しているCDで
ラヴェルのマメールロワ,ストラヴィンスキーのペトルーシュカとともに
カーの弾くコントラバス協奏曲が収容されている。
一応,注意して欲しいのはコントラバスの曲はその一曲のみということだ。
マメールロワをコントラバスで編曲して演奏しているわけではない。
このコントラバス協奏曲は素直にかっこいいし,聞きやすいと思う。
批評家が聞いたらどう思うか知らないが,
かっこよく,聞きやすければそれでいいではないか。
ハリウッド音楽に多大な貢献をしたコルンゴルドも
十二音技法などを使っていないので前時代的とされたらしいが
いまでは彼のヴァイオリン協奏曲は評価が高いし,
あのラフマニノフでさえ「映画音楽的だ」といわれたことも考えると
このコントラバス協奏曲が映画っぽい感じでもそれでいいではないか。
全体的にドラマティックで聞きやく,とくに独特なリズムで
支配される3楽章は緊張感がある。
最後のカデンツァではゲーリーカー以外弾けないのではないかというような
神速の超絶技巧を見せつけて圧倒的に終わる。
はじめて聞き終えたときはしばし,呆然としてしまった。
ライブではないにしてもこのような超絶ができる
ゲーリーカーはやはりすごいと思う。
(ただ,録音のせいかコントラバスの音がマイクで拾われているため,
ちょっと響きすぎのような気がしないでもないが)
クラシックはつまらないと思う人でもこのCDは楽しみやすいと思う。
コントラバス協奏曲の入門編にいかがだろうか。
| コントラバスのCD | 20:11 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ
ヴァンハルとドラゴネッティの協奏曲


アマゾンで購入可能
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000542QB/qid=1143025511/sr=1-2/ref=sr_1_0_2/249-7472957-3719529

ヴァンハルの協奏曲は録音がとても多い。
ヴァンハルはモーツァルトと同じぐらいの時代の作曲家。
この協奏曲は天下の(?)NHK交響楽団の
コントラバスのオーディションに使われるほどの
超絶技巧の曲である。こういう曲はテクニックがごまかせないから
オーディションで用いるのだろう。
昔,楽譜屋でこの譜面を買った。調は「ホ長調」だった。
その後,譜面を見ながらトゥルンプの録音を聞くと,
めちゃくちゃ上手い。
「よくこんな弾きづらい譜面をこんな快速で弾いてるもんだ。 
 さすがプロは違うなぁ」と思った。
しかし,トゥルンプは「ニ長調」で弾いているではないか。
「この奏者はオーケストラチューニングで弾いてるのかぁ
 珍しいなぁ」と思ったがフラジオレットの使い方を聞いていると
どう考えてもソロチューニングで弾いている。
おかしい,と思って調べてみるとどうやらこの曲には
「ホ長調」と「ニ長調」の譜面があることが分かった。
で,これは個人的な感想だが
(「こんとらばす虎の巻」に書いてあることに影響されたのだが)
ホ長調は古典らしく品位を重んじている譜面で
ニ長調はアクロバティックさを重んじている譜面なのではないだろうか。
しかし,ホ長調で弾いている録音もやたら,早くアクロバティックに
弾いている物が多い気がする。それはそれでとてもすごいことだが,
「アクロバティックに弾きたいならニ長調で弾けばいいではないか」と
思ってしまう。
そういうわけからホ長調のヴァンハルの録音ではこのCDの録音を
一押しする。ゆったりしたテンポで優雅に弾いている。
必ずしもこういったテンポの遅い演奏が
テンポだけ早い演奏に劣るとは思えない。

もう一曲,ドラゴネッティの協奏曲。これは録音が少ない。
実はこの曲,ドラゴネッティがつくったものではないらしい。
19世紀末から20世紀初めの
コントラバス奏者ナニーが作曲したらしい。
そのせいか,個人的にはこの曲はどう考えても完成度が高いとは思えない。
フレーズがコントラバスが弾きやすいためだけに書かれてる気がするし
フラジオの使い方も「コントラバスでこんなことができるんだぜ」みたいに
できている気がする。(弾いてて楽しいとは思うが。)
偽物は偽物らしく派手に弾けばいいのだ。
ゆえにゲーリーカーの演奏のようにこの曲は弾けばいいと思う。
ゆえにこの曲を古典的に優雅に演奏する理由は特にないのではないか。
ただ,この録音はゲーリーカーは演奏していない
ナニーのつくったカデンツァを演奏しており
その点は聞くに値すると思う。
| コントラバスのCD | 20:53 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ボッテシーニではなくロッシーニを考える
ボッテシーニのことばかり考えていてもつまらないので
今日は同じイタリアの作曲家であるロッシーニについて考えたい。

ロッシーニはコントラバスが好きだったのかも知れない。
彼は「チェロとコントラバスのための二重奏曲」という曲を
つくってくれた。
この曲はいまやチェロとコントラバスのデュオ曲では
一番有名だろう。コントラバスの貴重なレパートリーである。
(余談だが去年か一昨年の永島義男氏と堀了介氏のデュオリサイタルでの
 この曲は素晴らしかった。)
また普段,弦楽四重奏に参加できない
かわいそうなコントラバス奏者が参加できる
6曲の「弦楽のためのソナタ」をつくってくれたこともありがたい。
(この曲の編成は2台のヴァイオリンとチェロ,コントラバスという
 変わった編成である。)
この2つをつくってくれただけでもコントラバス的には
ロッシーニ様々である。
(また,チェロとピアノのためにつくられた「涙」という曲も
 よくコントラバスで演奏される。)
以上の曲でオススメのCDはタワーレコードのサイトで購入可能。
http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=146872&GOODS_SORT_CD=102

しかし,実はロッシーニはもう一曲コントラバスの目立つ曲を
つくってくれている。
大序曲「コントラバスのためのオブリガート」という曲である。
この曲は上に書いた曲に比べるとずっと知名度が低い気がする。
私はこの曲のはいったCDを図書館で見つけたとき
「こんな曲あんのか!」と正直驚いた。
この曲は大序曲というわりには軽快な序曲である。
演奏時間も特に長くはない。
この曲,「コントラバスのためのオブリガード」という
名前が付いているわりにはコントラバスが特に目立つとは思えない。
しかし,なんとこの曲,曲の最後の最後になると
全楽器が休みの中コントラバスだけが一分ほどソロを繰り広げるのである。
しかもこのソロはコントラバスらしい低い音域を使っているのも
特徴的である。そして,コントラバスのソロは次第に軽快になっていき
全楽器によるフィナーレを迎える。
(ブックレットによるとコントラバス奏者であるパトロンか何かが
 「自分の目立つ曲をつくってくれ」とロッシーニに頼んだらしいが,
 その人物はコントラバスがあまり上手ではなく
 コントラバスの目立つ部分を一カ所しかつくらなかったらしい。
 もし,この奏者が上手だったらロッシーニのコントラバス協奏曲が
 できていたかもしれない。(笑))
こんなに,コントラバスが目立つ曲が
コントラバスをやっている人の中でも知名度が低いのは何故だろうか。
私もこの曲を偶然図書館で発見しなかったら
知る機会はなかっただろう。
マーラー「巨人」のソロやサンサーンス「象」は有名なのに
この曲は不遇であるといえよう。
ちなみに私が図書館で借りたこの曲が入っているのは以下のCDだが
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005MXGL/qid=1142941431/sr=1-121/ref=sr_1_0_121/249-7472957-3719529
なんと現在廃盤らしい。
(レーベル等の詳細は図書館で借りたCDのため失念してしまったが
 わかったら何かの機会に書きたいと思う。)
ほかにもこの曲が入っているCDがあるかも知れないし,
このCDが図書館等にあるかも知れないのでもし見かけたら
一度聞いてみて欲しい。
| コントラバスのCD | 22:34 | - | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ボッテシーニを考える◆ Virtuose Kontrabass-Konzerte
ボッテシーニの協奏曲集。様々な演奏家が演奏している。
とにかく安い!
HMVでの購入可能
(サイト内でのCDのタイトルが違っているが同じCD)
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1512215
ジャケット,試聴,曲目はこちらから(ドイツのアマゾン)
http://www.amazon.de/exec/obidos/ASIN/B0006U3OCK/qid=1142852823/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl/302-9119868-4874417
安ければいいというわけではないが,安いに越したことはない。
演奏の内容はどうであれこのCDとナクソスのボッテシーニのCDが
あれば,ボッテシーニの主要な作品は押さえられるのではないか。

今回はちょっとマニアックなことをテーマにしたいので
読み飛ばしていただいても構わない。
ボッテシーニの作品というのは一つの曲に複数の名前があったりする上,
作品番号などがハッキリしないため違うタイトルでも同じ曲と言うことが
結構ある。これはかなり混乱する。
誰か,ボッテシーニの作品目録みたいなのを作って欲しいと思う。
特に,このCDに収められている
「Grande concerto in quattro tempi」という曲は
最初の部分は「Bottesini: Works for Double Bass Vol 4」という
CDに収められている
「Fantasia for 2 Double Basss on Themes by Rossini」の
第1楽章である。試しに以下のサイトで聞いてみて欲しい。
(米 タワーレコード)
http://www.towerrecords.com/product.aspx?pfid=2797499
しかし,この楽章が終わると
前回紹介した,「パッショーネアモローゼ」の最初につながるのである。
そして,「パッショーネアモローゼ」として曲を終える。
何故,このようなことが起こっているのだろうか?
非常に疑問である。誰か分かる人がいたら書き込んで欲しいと思う。

このCDに収められている「パッショーネアモローゼ(の部分)」は
2台のコントラバスで演奏されている。
しかも奏者がシュトールとギュトラーという名奏者なので
このCD安いので一度聞いてみてもいいかも知れない。
けど,やはり2台のコントラバスのデュオという企画自体に
無理があると思う。前回紹介した
ヴァイオリンとコントラバスの「パッショーネアモローゼ」の方が
聴き応えがある。ただすさまじい楽器の響きが楽しめるし,
ふたりの音色の違いという物が比較できるのは興味深い。
他にHarrerという奏者の協奏曲第2番,グランデュオコンチェルタンテが
収録されているがおせじにも名演とはいえない。
ボッテシーニの曲集にもかかわらずゲーリーカーによる
「モーゼ幻想曲」も収録されているが
以前取り上げた,クーセヴィツキーの協奏曲が
はいってるCDにはいってるものと全く同じ録音である。

そして,もう一曲「Duo Concertant f・ Kontrabass, Violoncello und Orchester uber Themen aus Bellinis {I Puritani}」という
チェロとの協奏曲的デュオがある。(ギュトラーが演奏)
このタイトルも非常に紛らわしいことになっているのだが
それについてはまた別な機会に述べる。

全体としてこのCDはまぁ安いので買いだと思うが
正直,必聴盤というほどではない。
コントラバス奏者が計4人参加しているので
上手い下手がハッキリわかるCDではあるが。
| コントラバスのCD | 21:06 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ボッテシーニを考える
今回取り上げるのは
「Bottesini: Virtuoso Works for Double-Bass and Strings」というCD



ボッテシーニの作品集 弦楽伴奏版
HMVで購入可能だがこの不十分な表記で買う人はまずいないだろう。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=124016
アマゾンでも中古が出てますね。(2006年 3月19日現在)
(上記の画像はこのページから引用)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000024O33/qid=1142752708/sr=1-32/ref=sr_1_0_32/249-7472957-3719529

このCDは銀座の山野楽器で購入した。
上の2ページとも曲目が書いてないのでここに記すことにする。
1,グランデュオコンチェルタンテ(ヴァイオリンとコントラバス)
2,エレジーとタランテラ
3,グランデュオ(クラリネットとコントラバス)
4,アレグロカプリッチョ
5,「夢遊病の女」幻想曲
6,イントロダクションとガヴォット
7,パッショーネアモローゼ(ヴァイオリンとコントラバス)
いずれも弦楽合奏が伴奏
(万が一,上記に間違いがあっても責任は持ちません。念のため)

ボッテシーニという作曲家はコントラバスのソロを聴く上で
はずせない作曲家だと思うが,この作曲家の曲を
すんなり好きになれるかというと私はすぐには好きになれなかった。
何となく,フレーズがマヌケで聞いていてつまらないような気がした。
しかし,ある日ふと思ったが(当たり前かも知れないが)
その国の気候とその国の音楽には相関関係があるのではないかと考えた。
例えば(独断と偏見だが)
ドイツ=土地が弱く,貧しい→厳しい気候のため厳しい音楽になる
ロシア=冬が寒い,貧しい→あの寒さじゃセンチメンタルにもなるわな
そして
イタリア=温暖な気候→食べ物は勝手にできる,歌って踊るしかない!
と,考えたら「そうか,イタリア音楽はこの陽気さを楽しめばいいのだ!」
と,いう結論に自分なりにたどり着き
それ以来,ボッテシーニだけでなくロッシーニの音楽も好きになった。

さて,このCDであるが正直,このCDを買うなら
文屋氏の弦楽伴奏版ボッテシーニのCDをオススメする。
しかし,このCDの何にほれたかというとこのCDに出ている
ソロヴァイオリニストの演奏である。(Diego CONTI という名前らしい。)
なんてパワフルで素晴らしい演奏なのだ。
ボッテシーニのグランデュオというと
コントラバスばかり聞いていたがすごい自己主張がある
ヴァイオリニストである。あんなでかいコントラバスが
ヴァイオリンに終始圧倒されている。
そして,パッショーネアモローゼ。
このタイトルは「恋の情熱」という意味らしいが
この曲はヴァイオリンとコントラバス,チェロとコントラバス,
2台のコントラバスと様々な編成で演奏される。
2台のコントラバス,チェロとコントラバスの編成の録音は
数種類持っていたのだがヴァイオリンとコントラバスのCDはこれしか
持っていない。以前,河原泰則氏が
ヴァイオリニストのラファエル・オルグさんと
この曲を演奏しているのを聞き,
この編成の物が前から欲しいと思っていた。
結論から言うと,この曲は絶対,ヴァイオリンとコントラバスがいい!
特にこのCDはヴァイオリニストが情熱的なため
まさしく「恋の情熱」である。この録音を聞いて以来,
ヴァイオリンとコントラバスの曲は
グランデュオよりこの曲を好きになってしまった。
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