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コントラバスの迷作曲家 26 W&X&Y 

だんだん最後のほうのアルファベットになると書くべき作曲家がいなくなるのです。

W 
Wというと通常ワーグナーが思い出されますね。
コントラバスでワーグナーといえば「マイスタージンガー 第1幕への前奏曲」である。
終盤に出てくるチューバとの旋律をコントラバス奏者は「おいしい」と思って弾いているようだ
その証拠として、ピアノ伴奏での独奏譜まで売っている。

しかし、
さいきんあれは「別に旋律ってわけでもないんだなぁ」と感じるようになった。
譜面にはmfと書いてある上、あの部分はさまざまなモティーフが絡み合う部分である。
その中の一部に過ぎないのだろう。
あれを「よし!旋律だ!」とすぐに思ってしまい気合を入れてしまうのことは
やはり、コントラバス奏者というのは慢性的に旋律コンプレックスなのだと思う。
(もちろん、気合を入れることは大切だが)

独奏で言えばワイルダーというコントラバス作品を書いている作曲家がいる。
最近のゲーリーカーの復刻版LP(CDもある)に大量に収録されているが
現在のところ未聴。
ワイルダーの小組曲という曲の一部はゲーリーカーの別なCDに収録されているが
とくに印象はない。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3476254

ゲーリーカーファンでありながら上記のLP(CD)を買わないのには理由がある。
内容の半分が以下のLPと同じだからである。

このLPはピアノがハーモンルイスでないという代物
ゲーリーの本当に初期の録音。
現在の叙情的な演奏ではあるが今より大分クールな演奏で興味深い。
おもしろい録音である。
これをもっていない方はワイルダーも含まれている上記のLPはお買い得かもしれない。


Xの作曲家といえば世界中探してもクセナキスしかいないのではないか。
クセナキスには私が知る限り、二つのコントラバス作品がある。
1つ目は

「チェロとコントラバスのためのロスコベック」

これは凶悪な音楽である。
ノイズなんてもんじゃない、5回連続で聴こうものなら発狂します。
怖いもの聴きたさの方はぜひ聴いてみてください。
ただ、他の現代曲に比べると確かに印象に残る。
それがクセナキスのすごさなのだろう。

2つめは

「セラプス」

こちらはロスコベックほどは凶悪ではない。
どちらかといえば、深遠な宇宙を感じさせる。
冒頭の粗暴な部分はじつにかっこいい。
この曲に関する、溝入敬三氏のエピソードは「こんとらばす とらの巻」に収録されている。

「ロスコベック」が収録されているのは上記のCD
上京した際、渋谷のタワーレコードで
「20世紀のコントラバス作品 必聴」とか書いてあったので
だまされて(?)買ってしまった。
学生のころで金がない中買ったにもかかわらず
収録されていたのが「ロスコベック」で本当に買ったことを後悔した。
今思えば、クセナキスとの出会いという意味では
悪くはなかったのかもしれない?
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1881509


こちらは「セラプス」が収録されている溝入氏のCD
溝入氏のCDは存在感がある。
ゲーリーカー、文屋充徳氏と並んで好きな奏者である。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/673117


Yの作曲家なんているかよと思ったらいた。
「二人でお茶を」のユーマンズ。
「ロンドンダブルベースサウンド」で演奏されている。
「二人でお茶を」はショスタコも編曲しているだけあり(タヒチトロット)
たしかに魅力的な曲である。

オリジナルでは湯浅譲二氏による「トリプシティ」
この曲に関してはやはり溝入氏の著書に詳しい。
また、曲自体も上記の溝入氏のCDに収録されている。

さて、いよいよ次回は最後のアルファベット、Zです。

| コントラバスの作曲家 | 21:58 | comments(0) | trackbacks(3) | pookmark | このページのトップへ
コントラバス 迷作曲家シリーズ25 V ヴァンハルの協奏曲
 Vといえばヴァンハルです。

ヴァンハルはハイドン、モーツァルトとディッタースドルフと
弦楽四重奏をしておりチェロを担当している。
もう何回か書いたと思うが、この4人の作曲家は
すべて、コントラバスの協奏的作品を書いているというのは興味深い。

ハイドン        コントラバス協奏曲(消失)
ディッタースドルフ 2曲の協奏曲と、協奏交響曲
モーツァルト     バスアリア「この麗しい手のために」
ヴァンハル      コントラバス協奏曲

この背景にはウィーン調弦時代の名手、シュペルガー(他)の影響があるのは疑いない。

さて、ヴァンハルのこの協奏曲はウィーン調弦のコントラバスのために書かれており、
それを半音、スコルダトゥーラして演奏されていたようである。
この曲を現在の4度調弦で演奏するためにさまざまな工夫がされている。
調だけでもさまざまである。

1、ニ長調 ハ長調の譜面をソロチューニング 最も技巧的で華麗な譜面
2、ホ長調 ニ長調の譜面をソロチューニング
3、変ホ長調 ニ長調の譜面を半音上げチューニング

ニ長調版のカデンツァにはグルーバーの技巧的なカデンツァが使われることが多いため
もっとも聴きばえする。
シュトライヒャー様が録音を残したこともあり、
現在はニ長調が最も一般的なようだ。
NHk交響楽団のオーディションにはこのニ長調版が使われているようだ。

ヴァンハルの協奏曲は現在、12種の録音を所有している。
1、ニ長調(ハ長調をソロ調弦) 7種類
2、二長調(二長調の楽譜をオケ調弦) 1種類
3、変ホ長調(ニ長調の楽譜を半音上げ調弦) 1種類
4、ホ長調(ニ長調の楽譜をソロ調弦) 2種類
5、ウィーン調弦での演奏 1種類

全体的な傾向として、ニ長調(ハ長調をソロ調弦)ではグルーバーのカデンツァ、
その他は伝シュペルガーのカデンツァを用いている。(自作のものもあるが)
また、ニ長調(ハ長調をソロ調弦)の録音では
1楽章で小規模なカットを行うことが多い。(117小節目から123小節目)

〈おすすめ録音〉


トゥルンプによる名演 (ハ長調の楽譜をソロ調弦)



シュトライヒャーのレコード(ハ長調の楽譜をソロ調弦)


1楽章でカットをしていない珍しい録音(ハ長調をソロ調弦)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1386643


ウィーン調弦による演奏の録音(必聴)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2552576


ホ長調(ニ長調の楽譜をソロ調弦)の録音
併録のクーセヴィツキーも名演
http://www.hmv.co.jp/product/detail/81168


変ホ長調(ニ長調の楽譜を半音上調弦)
ボッテシーニ集で有名なバディラの演奏。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/765448

| コントラバスの作曲家 | 22:05 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
コントラバス迷作曲家シリーズ 24 U 「音楽はわかる、わからないというのは日本人だけだ」
JUGEMテーマ:音楽

Uの作曲家なんているのか?と思いきや、
私が知っている限り2人いました。
どちらもコントラバスオリジナル作品です。

1、ウング(ung) グライディングウインド
12分程度の無伴奏コントラバス作品
溝入敬三氏の「コントラバス 颱風」に収録されている。
 詳しい曲の解説については「こんとらばす とらのまき」に書いてあるが
うーん ちょつとよくわからない・・・
いわゆるゲンダイオンガクですよ。
故岩城宏之氏が「音楽にわかる、わからないをつかうのは日本人だけ。
嫌いなら嫌いといえばいい」といってていたが
うーん 嫌いといえるほどこの曲のことがわからねぇな。



詳しい解説はこの本をどうぞ・・・面白い本だし。
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%A8%E3%82%89%E3%81%B0%E3%81%99%E3%81%AE%E3%81%A8%E3%82%89%E3%81%AE%E5%B7%BB%E2%80%95%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%81%A8%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%92%E6%84%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E4%BA%8B%E5%85%B8-%E6%BA%9D%E5%85%A5-%E6%95%AC%E4%B8%89/dp/4393934792/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1252671492&sr=8-2


2、ウルバンナー コントラバス協奏曲
この協奏曲は有名だと思う。
なぜなら、シュトライヒャー様がレコードに収録したからである。
A面がヴァンハルでB面がこのウルバンナーだったため、
シュトライヒャーのヴァンハルを聞いた人のほとんどがこの協奏曲を聴いていることだろう。
ウルバンナーという名前も珍しいので
脳にインプットされているに違いない。
この協奏曲はシュトライヒャーが来日したときに
読売日本交響楽団と共演されたらしい。



ジャケットは2種類ある。私が持っているのは下のものだが
どうみても上のジャケットの方がかっこいい。
ヤフオクでよく見かけるがいつも結構高値になっている(2000円〜3000円ぐらい?)
需要があるのにCDにならないのが
シュトライヒャーの録音の不思議なところ。
(一部はCDにはなっているんですが現在廃盤。
 そのCDを落札するのに7000円ぐらいかかった 馬鹿ですね
 ウルバンナーの録音はCDになっていない。)

曲の内容はいわゆるゲンダイオンガクだが、
難解というほどでもないとは思う。
問題はこのレコードの解説である。
以下引用

「(前略)
 チェンバロと打楽器を含む小オーケストラを従えたコンチェルタントな様式で
 2楽章に構成されています。」

すでにここで誤りがあるのだが後述する。

「第1楽章
 コントラバスのレシタチーヴによって始まり、コントラバスとオーケストラの対話が続く」

協奏曲なんだから
当たり前じゃん・・・

「ここではピッチカートやグリッサンドなどの用法が盛んに使用されています。」

聴けば分かるよ・・・

「中間にカデンツァがあり、それも独白と云った感じで展開されています。」
                             
・・・カデンツァなんだから
独白に決まってるじゃねぇか

(テレフケンのレコードより引用)

全部引用するのはめんどくさいのでやめるが
上記のような感じの解説なのである・・・
もっと解説なら
「この部分はウルバンナーによると・・・」とか
「この部分にはOOOの影響を感じずにはいられない・・・」とか
あると思うんですが。
聴けば分かることが書いてあるだけである。

で、はじめに書いたように重大な誤りがある・・・

この曲は3楽章構成なのです・・・

この曲を聴いているうちに
「絶対この曲はアタッカで3楽章にいってるよなぁ、2楽章構成じゃねぇよなぁ」、と
思って聴いていた。

そのうちなんと、池袋のヤマハでウルバンナーの協奏曲の楽譜を発見したのである!!
出版されていたとは!
楽譜を見てもさっぱろわからなかったが
ひとつわかったのは
「掘廚判颪れたページがあったということ。
やっぱり3楽章構成なんじゃないか。
(その楽譜が間違っているのかもしれないが、だとしたらすいません)

正直、初めてこの解説を読んだときに
「よく分からないから、なんとなく聴いた感じで解説かいてるよなぁ」と
思ったのだがなんだかそんな気がする。
ここで思い出されるのは先ほども紹介した岩城宏之氏の言葉
「音楽をわかるわからないというのは日本人だけだ」
が、解説をしてお金をもらう以上分からねばならないのではないだろうか・・・?

はぁ、Uのコントラバスの作曲家について
こんなに熱く語ったのは私が世界で初めてなのではないだろうか?
次回はV。最終回が近づいてきました。
| コントラバスの作曲家 | 21:46 | comments(0) | trackbacks(2) | pookmark | このページのトップへ
コントラバス迷作曲家シリーズ 23 T 史上初のコントラバス協奏曲
JUGEMテーマ:音楽

ぜんぜん関係のない話から
明日から、新潟に旅行するので
衆議院選挙の期日前投票に行ってきました。
これだけ、便利で時間のかからない期日前投票という制度があるのに、
選挙権を放棄する人ってどういう人なんでしょうね?

前回のチャイコフスキーに続き「T」

・トゥビン コントラバス協奏曲
エストニアの作曲家
BISレーベルが意欲的にCDを発売していた。
ソビエトによる戦争がかなり影響している作品。
金管を伴う、管弦楽を伴奏に
コントラバスが憂鬱なソロを繰り広げる。
なかなか興味深い作品なのだが、金管が伴奏に入っているコントラバス協奏曲は
どうも音量的に分が悪い。
コントラバス協奏曲というのは録音の産物なのかもしれない。
youtubeにライブの貴重な動画があるが
コントラバスに録音レベルを合わせているせいか、音は割れ放題である。
http://www.youtube.com/watch?v=HJXPd39EfZU

いんちきなバランスなのかもしれないがやはりコントラバス協奏曲は
録音で楽しむものなのかもしれない。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/58410
指揮者は親父ヤルヴィ

もう一枚、ピアノ伴奏版も持っている。
たしかに音量のバランスとしてはこちらのほうが現実的なのだが
やはり、管弦楽伴奏で聴きたい。

探してみたら

youtubeで

ピアノ伴奏版の動画も発見。

なかなかうまくてビックリした。

ちょっと聴いて欲しい。


http://www.youtube.com/watch?v=YQoWKk3Opxk

ちょっとちょっと
かなりうまいねぇ、いやまじうまい・・・ 
音色もテンポ設定も作風に適してるし。なんか悔しい・・・

トゥビンの協奏曲、ピアノ伴奏版のCDを手に入れたときは
「レアな録音をゲットしたぜ」と思ったが、
最近はyoutubeの発展のおかげで
いろいろな録音が手軽に聞けるわなぁ
なんか悔しいがあくまで現物主義を貫くぞ!!


現物主義はCDを

棚に

並べる楽しみが

あるんだぞ!!

・・・オタクだな。
負け惜しみかもしれないが



「うへへへ、

 ボッテシーニのCDが

 こんなにあるぜ」

「古典派の曲は

 同じ場所に

 まとめよう・・・」


とかこういうのが楽しいんだと思う。
ちょっと気持ち悪いがね。
自分が奥さんだったらこんな旦那は嫌だな。

・タバコフ モティヴィ
恥ずかしいぐらいかっこいい無伴奏コントラバス曲。
中高生が聞いたらあこがれちゃうね。
日本人では池松宏氏が「ノーヴァ・コントラバス」に収録している。
このモティヴィだが、
人気があったので近年「モティヴィ パート2」ができたらしい。(未聴)
日本でも初演されたらしいのでそのうち録音も出てくるとは思う。
しかし「パート2」ってところがなんとも
既存のコントラバス曲からはみだしてていいね。
ボッテシーニもビックリである。

・テレマン フルート,シャリュモー,オーボエ、2台のコントラバスのための協奏曲ト長調

この曲が史上初のコントラバス協奏曲といわれている。
2台のコントラバスが旋律を奏でるのである。
コントラバスが旋律を担当するだけでなく2台もあるとは・・・
テレマンははじめこの曲に
「奇妙な交響曲」というタイトルをつけようと思っていたらしい。
まぁ、たしかに奇妙だ。
当時の奏者はどのような楽器,チューニング、
どの程度クオリティで
奏でていたのだろう。
当時、コントラバスの奏法はおろか、楽器も確立していたとは言いがたいのでないか。
以下のCDに収録されている。




http://www.amazon.co.jp/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%83%B3-%E6%A7%98%E3%80%85%E3%81%AA%E6%A5%BD%E5%99%A8%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86-%E6%9C%89%E7%94%B0%E6%AD%A3%E5%BA%83/dp/B0006B9YZU/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=music&qid=1251292218&sr=8-2
 
コントラバスの曲は1曲しか収録されていないが、
わずか1000円のCDだし、
コントラバスの歴史的意義を考えれば所有していたいCDではある。
| コントラバスの作曲家 | 21:44 | comments(0) | trackbacks(3) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの迷作曲家シリーズ 22 T チャイコフスキーとコントラバス 
JUGEMテーマ:音楽

仕事が暇(?)なうちにがんがん書きます。

今回はT。徐々にZが近づいてきました。

Tの作曲家というとチャイコフスキーが思いつく。
交響曲第6番の「悲愴」なんかのコントラバスの使い方は実に素晴らしい。

この悲愴の終楽章がなかなかの曲者である。
頭なしの3連符を弾き続けるのだが、
指揮をよく見ないとあわないし、かといって指揮ばかり見てると、
譜面でどこ弾いていたか分からなくなる。(ずっとHの音だから)
とまぁ、ソロとは関係ない話でしたが、もうちょい悲愴の話
「悲愴」はいろいろな意味で難しいと思う。
冒頭のE−Hの和音も互いに疑心暗鬼になると合わないし。
逆にこの曲に関してチャイコフスキーはじつにコントラバスの使い方がうまいと思う。
1楽章の29小節目(スコアで調べました・・・)の
チェロの下パートとコントラバスのdiv.の和音の使い方が実に効果的である。
ここが個人的には大好き。


ただ、展開部のFisのトレモロは実にしんどい
数えてみたら35小節もあるではないか。
はじめにフォルテ3つで4小節
その後フォルテ2つで6小節

すると・・・


一緒にトレモロをし

て、盟友だと思って

いたチェロが裏切っ

て旋律に逃げてい

く!!

ティンパニーはまだ仲間でいるのだが、
ティンパニーはさほど疲れないらしい。
かわいそうにコントラバスはまだまだ
センプレフォルテッシモで8小節


疲れたころになんとフォルテが3つになり、なんと14小節!!!
最後にダメ押しでフォルテ4つになりdim.するまで果てしなく続く。


よし。終わったぞと思いきや。



指揮者「はい、Q(

トレモロのところ)

からもう一回

やります。」

・・・・
こういう経験ありませんか?
学生のころ悲愴をやって、
この部分になると、疲れてあきらめてトレモロをやめたやつは
ジュースをおごるというルールがあった気がする。

まぁ、偉大な曲だわな
たしかチャイコフスキーはこの後、
ピアノ協奏曲第3番の1楽章をやっつけで完成させた後、
死んじゃった気がする。
つまり、悲愴はチャイコフスキーにとっては遺作だったのだ。
マーラーも第9番が多分、遺作。
偉大な作曲家は遺作になるものが素晴らしいのだろう。
ショスタコもヴィオラソナタが実に美しい。

しかし、ここで偉大ではないと思われる作曲家がひとりいる。
私の最も嫌いな作曲家、

リOャルト・シュトラウス

なんと、彼は「4つの最後の歌」を遺作にしたかったらしく、
その後、わざわざ、作曲しないのである。
なんだかこのエピソードを見るだけで、
リ○ャルトシュトラウスが、マーラーやチャイコに比べ小物だということがよく分かる。

ぜんぜん、コントラバスソロの話じゃなくなってしまいましたね。

チャイコの前でクーセヴィツキーがチャイコフスキーの「ノクターン」を
弾いたとか弾かないとかって言うエピソードを聞いたことが
あるんだがよく覚えてない。

チャイコの曲は実にメロディックだから
コントラバスソロに向いていると思うのだが
案外、録音はない。
変わったところで、バディラが「ロココの主題」をコントラバスで弾いている。



脅威のボッテシーニ4枚組みというCD。
なぜか、1曲だけボッテシーニではない「ロココの主題」が入っている。

他にもTで書きたい作曲家がいるんで、次回に続く。

 

| コントラバスの作曲家 | 20:33 | comments(2) | trackbacks(2) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの迷作曲家 21 S  コントラバスのソリスト
 今回はシュペルガー。

シュペルガーはウィーン調弦の大家である。
コントラバス奏者として歴史上初めて名を残したといっても過言ではない。
(シュペルガー以前にもウィーン調弦の大家ピッシェルベルガーなる人物はいるが)

ウィーン調弦はちょっと自信がないが下からA−D−Fis−Aである。
この調弦のコントラバスが一時期普及(?)し、
作曲家の作曲意欲を大いに刺激したらしい。
その結果、多くの作曲家がたくさんのコントラバス協奏曲を書いたのである。
メジャーなところではヴァンハル、ディッタースドルフ、ホフマイスター
マイナーなところではコハウト、ピフル等などおびただしい作品が生まれた。
特記すべきはハイドンがコントラバス協奏曲を書き、(消失)
モーツァルトがコントラバスオブリガードを伴うバスアリア「この麗しい手のために」を
書いたことだろう。
当時のコントラバスは立派なソロ楽器だったわけだ。

ただ、ウィーン調弦が廃れた理由も分かる気がする。
まず、結局はコントラバスがソロ楽器として向かなかったこと。
また、最低音がAではチェロのわずか3度下である。
オーケストラが歴史的にファゴットを導入し、低音部の補強に躍起になっていたことを考えると
これではあまりに音域として狭い。
以上の理由より、ウィーン調弦のコントラバスは
中途半端な存在になってしまったのではないか?

以後、コントラバスソロの歴史の中心はイタリアに移り、
ドラゴネッティ、ボッテシーニが活躍する時代になる。
また、低音への追求はオクトバスなどの実験を経ることとなる。

さて、そんなわけで歴史的の過渡期に活躍したシュペルガーの作品は
普及に時間がかかっている。
理由はウィーン調弦の譜面は現在の調弦では弾きづらい(らしい)からだ。
たしかにディッタースドルフやヴァンハル(記譜ニ長調)の早いパッセージに出てくる
Aの音はウィーン調弦では開放弦であるが
現在の4度調弦では弾きやすいとはいえない。

そんな、シュペルガーの作品の普及をさせたのがトゥルンプである。
4度調弦にアレンジしたり、楽譜の出版をがんばったらしい。


「シュペルゲル コントラバス作品 名演集」
HMVでは廃盤扱いだが・・・一昔前によく見たんだけどなぁ・・・
アマゾンのマーケットプレイスにはあるようです。
わたしは図書館で借りました。

この中の収録曲を見てみると
1. フルート,ヴィオラと独奏コントラバスのための小協奏曲
2. 四重奏曲ニ長調~独奏コントラバス,フルート,ヴィオラとチェロのための
3. フルート,ヴィオラとコントラバスのためのトリオ ニ長調
4. ロマンツェ~ヴィオラとコントラバスのためのソナタ ニ長調より

フルートとヴィオラの存在が目立つことに気がつかされる。
特にヴィオラに関してはこのようなCDもある。


これは入手困難でした・・・
ヤフオクで購入。

シュペルガーのヴィオラとコントラバスのためのソナタ1,3番が収録されている。
(ディッタースドルフのヴィオラとコントラバスのためのデュオ
 〜シンフォニアコンチェルタンテではない〜の録音もレア)

多分、シュペルガーは宮廷なんかのお抱えだっただろうから
宮廷楽員の仲間にヴィオラの名手とかがいたんでしょうね。

このヴィオラとコントラバスのためのソナタが編曲され、
コントラバスとピアノのためのソナタになったらしい。
事実、ヴィオラとコントラバスのためのソナタニ長調と
コントラバスとピアノのためのソナタニ長調は同じ曲である。
ソナタにも各種あり、
トゥルンプの録音するニ長調、ハ短調
シュトライヒャーが複数録音したホ長調などのソナタがある。



シュペルガーのソナタホ長調が収録されている
シュトライヒャーのCD。(「炎のコントラバス」)

シュペルガーは協奏曲も10曲以上作曲したらしいが
ウィーン調弦の関係上、まだ録音は1種類しかない。
これから、ウィーン調弦による本物の録音を是非とも望む。



これはHMVで買える。併録はヴァンハルの協奏曲。
期待していたわりに曲がイマイチでしたが・・・
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1386643

総括として、
たしかにシュペルガーの譜面事情は混乱している。
私が持っているシュペルガーの「協奏曲 イ短調」という譜面がるのだが
これは一般的に「ソナタ ロ短調」といわれているものの移調版なのだ。
これはウィーン調弦をどのように4度調弦で再現するかという過程において
生じた現象だと考えられる。
やはりこれからのシュペルガーは素直にウィーン調弦で演奏するべきなのだと思う。
もちろん、ウィーン調弦の演奏が難しいのは承知の上であるが
シュペルガーの作品を尊重するならばそれしか方法はないように思う。
そこまでしなければならないという意味では、
シュペルガーの作品というのは歴史的に消滅するのが宿命なのかもしれない。


全然関係ない話
Sの作曲家にはサスという作曲家もいる。
やたら、コントラバスとトロンボーンのデュオに重点を置いている作曲家。
・コントラバスとトロンボーンのための協奏曲
・コントラバス、トロンボーン、ピアノのためのトリオ
・コントラバスとトロンボーンのためのデュオ
・コントラバスソナタ
など、コントラバスの作品は多いが・・・メジャーになるとは思えない・・・



http://www.hmv.co.jp/product/detail/2523485

| コントラバスの作曲家 | 21:36 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの迷作曲家シリーズ 20 S オリジナルなきアレンジ曲
テーマ:音楽

お盆の徒然に読んでやってください。

Sの作曲家

・サンサーンス
バーンスタインの指揮「動物の謝肉祭」の中で,
ゲーリーカーがチェロと同じ音域で「白鳥」を弾いた事はあまりにも有名。
コントラバスのひとつのターニングポイントとなる歴史的事件であった。

その録音がこれ


・シフリン
映画音楽界の雄、コントラバス協奏曲を書いている。
ゲーリーカーが演奏。
映画音楽の著名な作曲家という意味ではニーノ・ロータと同じ
雄弁な曲だが、おそらく普及しないだろう。
(i-tuneでダウンロードできる。)

・シューラー
凶悪な響きを持つ「コントラバス四重奏曲」(4台のコントラバス)が有名

このCDに収録されている。他の曲のクオリティも高いです。
おススメ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3635110
(以前はアマゾンでしか買えなかったが最近、HMVでも販売開始した。)
ギュンタークラウスも録音している。

さて、今回の本題は
シューベルトのアルペジョーネソナタ

念のために断っておくが
アルペジョーネソナタはチェロの曲ではない!

当然、アルペジョーネのための曲である。
詳しいことは省くが、現在アルペジョーネという楽器が廃れた今、
どの楽器で演奏してもアレンジなのである。
したがってオリジナルなき作品だといえるだろう。

はっきり断言しますが
アルペジョーネソナタはコントラバスで聞くのが一番です。

これは誇張でもなんでもない。
1回、コントラバスのアルペジョーネソナタを聴くと
他の楽器の演奏がつまらなく聞こえます。

ロストロポーヴィチの演奏でさえ、コントラバスの演奏にはかないません。
一度、コントラバスの深い音を聞くと、チェロの音がやたら貧弱に聞こえるのだ。
(この考え方はチェロの曲をコントラバスで弾く正当性にもつながるわけである。)
嘘だと思った方、聞いてみてください。

自信はないがアルペジョーネは4度調弦だったらしい。
ここにコントラバスが有利に働くファクターがあるわけです。
(それでも高難易度の曲ではあるが)
ただ、さまざまな譜面があるらしく
E線だけオーケストラチューニングにして、
ほかをソロチューニングにしたものもある。
このチューニングだと2楽章最後にE線の深い音が楽しめるが
変則チューニングであるため実用的とは言いがたい。
もっともE線はソロチューニングにしても使わないことも多いが。
適宜、要所要所を1オクターブ上げる演奏もある。
つまり、アレンジであるがゆえに確定的な譜面はないのである。

さて、おススメはいくつかあるが
やはりゲーリーカーによる演奏は抑える必要があるだろう。
現在、日本版は廃盤のかもしれないが手に入らないということはない。
アマゾンマーケットプレイスで多分買える。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%8A%E3%82%BF-%E3%82%AB%E3%83%BC-%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B00005F6GT/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=music&qid=1249996553&sr=8-1



「失敗」などの録音を残しているEdwin Barkerの演奏も
2楽章、3楽章の変わりめがロマンティックで素晴らしい。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/570724


その他、フルトーク、アルベルト・ボチーニ、リーバーなど
多数の奏者が演奏しているので是非聴いてみてほしい。

うーん、本当はシュペルガーについて熱く語るべきなのかもしれないけど、
この作曲家はよく知らないんだよねぇ。
次回、何とか書いてみます。
| コントラバスの作曲家 | 22:19 | comments(1) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの名作曲家シリーズ 19 R 2つのディベルティメントコンチェルタンテ
JUGEMテーマ:音楽

Rの続き

Rには20世紀を代表する二曲のコントラバス協奏曲(?)がある。

ラムジー ディベルティメントコンチェルタンテ
ロータ   ディベルティメントコンチェルタンテ

偶然、二つとも、ディベルティメントコンチェルタンテというのです。
どちらもロマンティックで聞きやすい名曲です。

・ラムジー
コントラバスの曲を多数作曲。「エウゼビス来訪(シューマンの思い出)」は録音が比較的多い。
NBBレコードからも本人のピアノ伴奏で自作のCDが出ている。(未聴)

そんな中でもやはり特筆したいのは
ディベルティメントコンチェルタンテ。
現在、ゲーリーカーと永島義男氏(ピアノ伴奏)による録音が確認されている。
昨年、永島義男氏がリサイタルで取り上げたことから(聴きに行きたかったけど平日でした・・・)
これからもっともっと曲が広まって欲しいものだ。

(おそらく)クープランの主題を冒頭に無伴奏で奏でた後、
さまざまに曲が展開していく。
中でもフィナーレでじょじょにテンポが加速していく様は圧巻。
総合点で言えば、クーセヴィツキーの協奏曲をはるかに上回る作品だと思う。
とにかくフィナーレはかっこいい。



HMVで売っているページが見当たらなかったのだが
i-tuneでも買えるので是非、聴いてみて欲しい。

・ロータ
「ゴッドファザー」で有名な映画音楽家。
彼の書いたディベルティメントコンチェルタンテは
ちょっと前までは「録音がないがいい曲らしい」という結構マニアな秘曲だった(と思う)
ところがyoutubeの普及でいまや簡単にどんな曲か知ることができる。
この曲はもはや完全に普及しているといえる。
「ポストボッテシーニ」として
このようなオリジナル曲が台頭していくのか、
はたまた、チェロソナタへの挑戦が続くのかは興味深いところだ。

曲は4楽章構成。
いかにもイタリア風の第1楽章から、エチュード風の第2楽章。
アリアの第3楽章を経て、大迫力の4楽章へいたる。

曲の深みはイマイチだと思うが、親しみやすい旋律と多様な伴奏の音色は確かに魅力的だ。
近年では、国内でも知っているだけで、
水戸室内管弦楽団等で活躍する黒木岩寿氏が神奈川フィルと競演、
かの文屋充徳氏もアマオケと協演したらしい、
おそらくリサイタルでピアノ伴奏などではかなりの数取り上げられているに違いない。
海外では
首席を退いたらしいあのナビル・シェハタがベルリンフィルと協演したらしい。
(どっかに録音ないかなー)
youtubeではフルトークの名演が聞けるし、
先ほども述べたようにこの曲は完全に市民権を得たといっていい。

この恐ろしい普及の割りに現在、CDは3種類しか確認されていない。
しかもいずれも入手が容易とはいえない実情。
しかし、これから、録音が増えることは間違いないだろう。



入手に苦労したニーダーハマー盤。
ニーダーハマーはウィーン国立歌劇場のメンバー。
ウィーンフィルのメンバーではないらしいが
よくウィーンフィルメンバーとともに室内楽などで来日している。
シュトライヒャーの楽器を受け継いでいる
(はず ちがったっけか? niederhammer氏のホームページで
 レンベックの写真が見られます。
 http://www.niederhammer.com/e/index.html
他に自称ソリストの(笑)ゲルトラインケ盤と
シュペルガーの研究家トゥルンプによるピアノ伴奏版のCDが存在する。

以上のようにRには将来確実に残るであろう2つのディベルティメントコンチェルタンテが
存在しているのである。
| コントラバスの作曲家 | 23:43 | comments(0) | trackbacks(2) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの迷作曲家シリーズ 18 R Rは名曲ぞろい
Rのつく作曲家はたくさんの名作を残している。

1、ロッシーニ
ロッシーニといえば「チェロとコントラバスのためのデュエット」である。
名手ドラゴネッティのために書かれたという作品。
(厳密にはパトロンがドラゴネッティと共演したいから作品を書いてくれといったらしいが)
この作品はやはり3楽章に魅力がある。
ロッシーニクレッシェンドとは違うのかもしれないが、
同じリズムの繰り返しはたしかに性的絶頂に近い興奮があるような気がする。
まぎれもない名作である。
クーセヴィツキーの協奏曲が消滅してもこの作品は残るであろうというくらいの
第1級の名作である。

録音は多数あり、名手クラウス・シュトールやペトラツキをはじめ、
日本人奏者、吉田秀氏、奥田一夫氏なども録音している。

そんな数ある録音の中でもあえて以下のCDを挙げたい。


NBBレコードから出ている、エミリオ・ベンツィのCD
ロッシーニのデュエットの3楽章をヴィオラと演奏したものが収録されている。
これにはひとつの新たな可能性を感じる。

大体において、ヴィオラとコントラバスは相性がよいといわれながら
作品がない。
ディッタースドルフの協奏交響曲は有名であるが、それに続く作品がない。
個人的にはグリエールの「ヴァイオリンとチェロのためのデュエット」を
ヴィオラとコントラバス版に編曲したものがこれから普及してほしいと思うのだが・・・
ボッテシーニの「グランドデュエット 第2番」をヴィオラとコントラバス版にした録音や
「パッショーネアモローザ」をヴィオラとのデュオで演奏したとの話も聴いたことあるが
まだまだ普及には至らない。
ヴィオラとチェロは調弦が同じなのだから
ロッシーニのデュオのヴィオラ版が出版されないものか
(自分で編曲してもいいけど)

ちなみにロッシーニには隠れた秘曲として
「大序曲 コントラバスオブリガード」なる作品があるのです。
普通の序曲なのだが突如、コントラバスのカデンツァが入る。
そんな作品あるわけあんめぇというあなた、以下のCDに収録されていますよ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005MXGL/kobutacom-22/ref=nosim
(私は図書館で借りて聴いた)
この曲って出版されてるのかなぁ
アマオケとかでやんないのかなぁ。

アマオケの首席コントラバス奏者をいじめるためのプログラム集
前プロ
ロッシーニ「大序曲 コントラバスのためのオブリガード」
中プロ
プロコフィエフ 組曲「キージェ中尉」
ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」
メイン
マーラー 交響曲第1番
ショスタコーヴィチ 交響曲第15番
(じつは2楽章に目立つソロがあって、難しいのだが
 案外知られてない
 私はショスタコ15番を車で聴いているときに
 「これはコントラバスソロだ!」ときがついいて
 スコアを立ち見したらそうだった。
 コントラバスファンたるものチェロとコントラバスの音色を聞き分けられなければいけません)
 
ほかにもソロがある曲をご存知の方教えてください。
ソリではなく、ソロです。しかもメロディです。

2、ラフマニノフ
ラフマニノフのセンチメンタルな作品はコントラバスと相性がよいらしい。
かの有名な「ヴォカリーズ」は
ラフマニノフがクーセヴィツキーのために書いたという説がかなり有力(らしい)
喧嘩したために歌曲になったらしい。

3、ラウタヴァーラ
北欧の巨匠ラウタヴァーラが書かなくてもいいのに
コントラバス協奏曲を書いている。
「黄昏の天使」という副題を持っていてなんだか素敵な曲だと思いきや
さにあらず
聞いていて気持ち悪くなる・・・
2種類も録音がるので優秀な曲なのかもしれない・・・私は嫌いだが
怖いもの聴きたい方はどうぞ


http://www.hmv.co.jp/product/detail/2612051

http://www.hmv.co.jp/product/detail/693872

文句を言いつつ二種類とも持っている私・・・
まだ上の演奏のほうがすっきりしている か、な?

けど、ラウタヴァーラは現代音楽の中では
残りそうな部類らしい。
しかも「黄昏の天使」はラウタヴァーラの天使3部作の中の1作らしい。
(交響曲第7番が「光の天使」らしい 当然聴いたことはない。)
ということは将来的に
交響曲第7番と同じ「天使シリーズ」として演奏や録音の機会にめげまれるのかもしれない。
なんだかんだいっても「黄昏の天使」が実演されるとなれば聴いてみたい気がする。
うーん 複雑な気分だ。もうちょっと我慢して好きになる努力をするべきなのかもしれない   ?

本当はロータとラムジーについて書くつもりだったのだが、また次回
| コントラバスの作曲家 | 20:50 | comments(0) | trackbacks(1) | pookmark | このページのトップへ
コントラバスの迷作曲家シリーズ 17 P

NやOと違いPの作曲家は多数いる。

1、パガニーニ
当然、超絶技巧ヴァイオリンの作曲家なのだが
彼の曲をコントラバスで弾くと
「コントラバスでもこんなことができるんだよーー」という自己満足に浸れるという意味では
重要な作曲家。
コントラバス奏者はこのステータスにこだわると道を誤る。

モーゼ幻想曲の録音が多い。
数えてみたら私も10種類の録音を持っていた。
うち、ゲイリーカーは4回も録音している。

2、ピフル
コントラバス協奏曲がそこそこ有名。
元来はウィーンチューニングの曲。
以下のCDで聞ける。おすすめ。




3、ピアソラ
「キーチョ」が有名。
キーチョってピアソラのバンドのベーシストの名前なんだよね?
そういう意味ではこれはオリジナル曲。カッコいい!!
深澤功氏によるライブ録音がおススメ。後述するプロトゥも収録されている。
楽譜持ってるんですが、ちょっとこういうノリの曲は自分でできない気がする。

個人的には溝入敬三氏が演奏する「1930年代のカフェ」もおススメ。
とにかくカッコいい。

最近、このCDは歴史に残る1枚なんではないかと思うようになったのだが・・・

4、プロトゥ
こちらも純粋なクラシックではないのですが
「カルメンファンタジー」を産みだした業績は決して小さくない。
初めて聴いたのはカトラマ盤だったが
このCDがあまりよくないのである。
そのうちに池松宏盤、深澤功盤を聞くうちにこのCDが好きになっていったが
なんといってもラバスが演奏する2枚は群を抜いてすばらしい。
ラバスはプロトゥの親友のようだが、
深みが違う。


こちらはラバスがコントラバス、作曲家のプロトゥがピアノを弾いている。
ラバスが演奏するもう一枚は
オーケストラ伴奏版。
色彩豊かなオーケストラ版は必聴。
昔、i-tuneでダウンロードできたのに今はなぜかできない。

プロトゥはほかにもソナタ1963で有名。こちらもコントラバスレパートリーとして
定着している。
協奏曲は3曲書いているが
どれもカルメンファンファンタジーを超えるものではない。
(協奏曲第1番は録音がないらしく未聴だが)

次回はQを飛ばしてRを紹介する。

| コントラバスの作曲家 | 21:29 | comments(2) | trackbacks(2) | pookmark | このページのトップへ