専門家が見たら(見てるらしい!?)激怒必至!の
いやらしいアマチュアのコントラバスのCD批評が中心。
まぁ、だらだら続けていきます。
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Jean Marc Rollez コントラバス協奏曲集
 月一回の更新を目指していたのですが
5月はついにできませんでした。
まぁ、まだ6月も始めだから,5月分ということで。

さて最近は(比較的)新発売のCDを中心に紹介していたが
今回紹介するのは1979年録音というからかなり古い録音である。


突然だが、カップラーメンはラーメンではない。
ラーメンだと思って食べるとまずいが
カップラーメンだと思って食べればおいしいのである。
たまに「有名店の味!」とかいって
無駄に高いカップラーメンが売っていることがあるが
大体は大しておいしくない。
むしろシンプルなカップヌードルが
いかにもカップラーメンという味で
おいしかったりすることもあるのだ。

それと同じで
最近のコントラバスのCDは実に洗練されている。
勿論、テクニックの向上などには素晴らしいものが
あり本当にすばらしい演奏もある。
けれど聴く側としては時に
コントラバスのCDに
(たとえは悪いが)
カップラーメン的なB級を
求めるときもある。

そんな気分にぴったりの1枚。(けなしてるわけじゃなくて)
実に1世代前のコントラバスソロ(なんとなくわかりますよね)
といった感じでなぜだか落ち着く。
奏者の音色も実に個性的で鼻にかかった音である。
歌心満載のときやテクニックの問題で
オーケストラとずれずれのときもあるがまぁいいものだ。

収録曲
クーセヴィツキーの協奏曲
これで17種類目の音源となる。
オーケストレーションは
珍しくゲーリーカーのベルリン放送交響楽団版と同じ。
ティンパニーが壮大に入っている。
2楽章ラストはフラジオを用いない演奏。

情熱的な演奏。だがときに
オーケストラを置いていってしまうことも多い。
とくに3楽章でそれが顕著。
気分が高まりすぎたのだろう。
オケはモンテカルロフィルというオケです。

ボッテシーニの協奏曲第1番
第1番とは渋いが・・・
これは・・・
まぁ難曲ですからな。

Bogaterievの協奏曲
多数作られている20世紀のコントラバス協奏曲のひとつと言った所。
この曲が明らかに一番丁寧に録音されていて
演奏が最も素晴らしい。
1972年に作られた割には
聴きやすい近代の協奏曲といった感じ。

現代の水準と比べると
ちょっと・・・というところも多々あるが
何度も聴きたくなるのはなぜだろう。
| コントラバスのCD | 17:10 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
吉田秀 夢
満を持してというべきか,
ついにNHK交響楽団首席奏者の吉田秀氏によるCDが出た。


氏は茂木大輔氏による企画CDでクーセヴィツキーの協奏曲を
1楽章だけ録音していたり,
同じくN響のチェリスト藤森氏とデュオのCDを出してはいるが
ソロのCDは初めてである。

日本人のソロCDというと
一昔前までは河原泰則盤ぐらいしかなかったが
最近では増えているように思う。
同じくN響の首席奏者だった池松氏の多数CD,
都響首席の山本氏も私家盤,
大阪(日本)センチュリーの故奥田氏の私家盤などなど
実に多彩である。
また近日中にセントラル愛知の奏者もCDも出すらしい。
文屋氏や斉藤輝彦氏,溝入敬三氏とは違い(語弊があるかもしれないが)
いわゆる「オーケストラ奏者」のCDが増えたのは嬉しいことだ。

私は吉田秀氏の演奏が好きである。

氏がオーケストラで引く姿はよくテレビで見るが
トレモロが実に美しい。
あの弓の軌道は見ていてうっとりしてしまう。
以前,「ベートーヴェン全曲演奏会」で
6台のコントラバスのうち氏の1台のみが
5弦であったが
ベト7ではじつにう豊かな5弦の低音が響いてきて
感動したものである。

さてCDの話。
曲目は
ボッテシーニの夢
シュペルガー コントラバス四重奏曲(フルート,ヴィオラ,チェロ)
ディッタースドルフ,ヴァンハルの協奏曲
といったコントラバスの名曲に加え
日本古謡の「さくらさくら」を収録するという
非常に聴きやすいもの。
協奏曲ではN響を主体とした面々が伴奏している。

日本人によるコントラバス協奏曲集が出たことは喜ばしいが
(ヴァンハル,ディッタースドルフの日本人録音は恐らく初。
 ちなみにボッテシーニの第2番は斉藤輝彦氏が邦人で初録音している。
 クーセヴィツキーの正規録音はまだないので
 邦人初録音は誰になるか楽しみである。)
反面「勇気ある挑戦だなぁ」と思ったのも事実。
なぜなら,日本を代表するオケの首席奏者が
録音したことは批判の的にもなりやすいではないか。
以前、「もっとコントラバス」で東フィルの岡本氏が
オケスタを録音したがそれに続く意欲的な挑戦。

音色はいかにもオケ奏者という落ち着いたものである。
演奏も実に誠実なもの。
特筆はディッタースドルフにグルーバーのカデンツァが
用いられていること。
シュトライヒャー以外では以外にも初のような気がする。
また,ヴァンハルの3楽章では伴奏が高サポートしており
じつにリズミカルな演奏になっている。
(3楽章にカデンツァのない版を使用しているのも珍しい)

ただ若干思うところもある。
ヴァンハル,シュペルガー・・・これらの曲目を見て
ふと思い出したのが
クラウス・トゥルンプのCD。
かなり前の録音である。
別にかぶっていても構わないのだが
最近ブログでも述べているように
時代はチェロソナタやピリオド回帰なのではないか。
ソロ調弦でヴァンハルやシュペルガーを演奏するというのは
「クラウス・トゥルンプ時代で停滞しているのではないか」
という思いが頭をよぎったことは否定できない。
別に比べるわけではないが
N響をやめてニュージーランドに移った池松氏の最新CDは
フランクのチェロソナタである。(未聴)
(ほかにも氏はラフマニノフ,ショパンも録音済み)
色々と考えさせられるのである。
恐ろしいことをしてしまったが
吉田氏のヴァンハルを聞いた直後に
トゥルンプの名盤を聴いてみた・・・

・・・(個人的には)トゥルンプのほうがいい


いいんですいいんです。
国内版でこのCDが出たことで
(トゥルンプも国内版あるけど)
ディッタースドルフ,ヴァンハルを好きになる人が増えれば
いいんじゃないですかねぇ。

今回も生意気なことを書きました。すいません。
一応,もう一回力説。

私は吉田秀氏のトレモロが好きである!!

終了
| コントラバスのCD | 18:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
R・ストーティン ボッテシーニの作品集
 月に1回CDを紹介!と宣言しつつ
今月はぎりぎりセーフ さぁ、1年間宣言を守れるか。

HMVで買えます。

このCD、なんだかよく流通しているようでよく見かける。
値段が高い SACDハイブリッドだから仕方ないのか?

収録曲は
グランデュオ,清教徒の主題によるデュオコンチェルトなどの
協奏的作品に加え(オーケストラ伴奏)
アラメンデルスゾーンやカプリッチョディブラブーラが
文屋氏のCDと同じく弦楽五重奏バックで収録されている。
(他にもピアノ伴奏で歌とからむ曲も収録)


先月。先々月とピリオド回帰について語っていったわけだが
このCDはその対極にある存在だといっていいだろう。
聞きなれたグランデュオではオクターブ変えるなど
飽きない?(邪道?)工夫をしている。

一言で言えばとにかく上手い。
指が回りまくっている。
超絶テクニックである。
現在の第一線の奏者にとってはボッテシーニなど
朝飯前なのかもしれない。
まぁ、そうなればチェロソナタやウィーン調弦に
向かうというのも納得である。
アラメンデルスゾーンのコーダのテンポは
他盤と厳密に比べたわけではないが
最速かも知れない。
また、「清教徒」では曲の面白さが
初めて分かるような華麗な演奏。
どちらかといえばデュオコンチェルトの中で
取り上げられることが少ない
清教徒だがカラフルで素晴らしい曲であると再認識。

以前紹介したボッテシーニのピリオドCDでは
「超絶技巧だけでない歌」を売り文句にしていたが
案外、これぐらい華麗に弾きこなすことこそ、
逆説的ではあるが,原曲から離れても
Bottesiniの本意に近いのかもしれない。

まぁ、難を言うと超絶技巧をこれでもか!と詰め込んでいるので
聴いていて疲れる。
また、伴奏等もじつに主張が強く、
これまた聴いていて疲れる。

先ほどとは矛盾するが
超絶技巧に走りすぎたために
Bottesiniの魅力を損なっているともいえる。

超絶技巧と歌心・・・
ボッテシーニを考える上で
興味深いCDではある。
| コントラバスのCD | 18:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
Edicson Ruiz ウィーン調弦による協奏曲集第2弾!
 今月もなんとか更新。
今年は月に1枚更新を目指します。

エディクソンルイスのウィーン調弦による協奏曲集第2弾!!


彼のHPは非常に充実してるんですね。
youtubeにもたくさん演奏がある。CD時代の危機ですなぁ。
http://www.edicsonruiz.com/


さて,第1弾ではディッタースドルフ第1番、ホフマイスター第2番、
ヴァンハルを録音したが今回は
シュペルガー、ホフマイスター第2番、ツィマーマン、
ディッタースドルフ第2番!を録音。
ディッタースドルフ以外すべてニ長調という強気の選曲。
指揮はクリスチャンバスケス。
たしか、来期、東フィルに客演する
期待の新星。

シュペルガーは(第1楽章の序奏がなぜか異なるが)、
すでに録音のあるZsolt Fejervariと同じ協奏曲。

ホフマイスター第2番って多分初録音。
第3番をウィーン調弦で録音しているダヴィッドシンクレアと
合わせるとこれでホフマイスターの協奏曲は3曲とも
ウィーン調弦で聞けるわけです。

ツィマーマンはLPにポシュタの録音があるらしいが
CDではRadoslav Sasinaに続く2種類目。

なんといっても目玉はディッタースドルフ第2番でしょう。
ついに来ましたか。

さいきんのコントラバスの録音って
二つの道があると思う。
.船Д蹈愁淵燭悗猟戦(フランク、ブラームスなど)
原点回帰(ウィーン調弦、前回のボッテシーニも広義ではこうなるか。)
まぁ、このベクトルについては考えるところもあるが
あえてスルー。

さて、内容。
ウィーン調弦を最大限に生かした、
素早い重音が特徴的。
共鳴弦が所々なるところがいかにもいかにも。
これらの作品がいかにウィーン調弦に有利にかかれているかがわかる。
いままでのコントラバスの録音に比べると
超絶技巧のように聞こえ、聞き栄えはするが、
もはや(現在の)コントラバスとは別な楽器なのかもという感も
拭えない。
全部、ニ長調というのは聞いていて正直飽きてくるが
おもしろい録音である。コントラバス独奏がこんなにもききばえするとは。

特筆したいのは
ツィマーマン!Radoslav Sasinaによる演奏とは
もはや別な曲である(テンポが速いため)
正直退屈な第1楽章がこれほどエキサイトに聞こえ、
所々(大分違うが)ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を
おもわせる貫禄のある曲だということが分かった。
やはりこの曲はウィーン調弦のものであると思った。

そしてやはりディッタースドルフ。
聞きなれた重音もぜんぜん違う印象になります。
チチワノク盤でも聞こえるオリジナルヴァージョン。
ディッタースドルフは絶対こちらのほうがいい。
(1楽章の展開部や3楽章が全体的に違う)
3楽章はウィーン調弦の長所を発揮し、
こんなにもえきさいとな曲だったか!と再認識!!
カデンツァはおそらくシュペルガーに準じたものである。

やはり結論は
ウィーン調弦の曲は
ウィーン調弦で演奏されるべきである!

余談
ダヴィッドシンクレアとエディクソ・ルイスによって
これでウィーン調弦によるメジャーな協奏曲は演奏は大体そろったか??

ディッタースドルフ(2曲)
ヴァンハル
コジェルフ(協奏交響曲)
ピフル
ホフマイスター(3曲)

これからはシュペルガーの埋もれた協奏曲や
やはりモーツァルトのバスアリアを
ウィーン調弦で録音して欲しい。
| コントラバスのCD | 21:04 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ピリオド楽器を用いたBottesini
 今年は本分に立ち返り少しでも
コントラバスのCDを紹介していくぞ!
(月1回が目標!)

第1弾はピリオド楽器で弾かれた
BottesiniのCD

HMVで購入可能


これは素晴らしい着眼点だと思う。
ボッテシーニは山のようにCDがあるが
ピリオドをやるとはね。
とくにピアノフォルテが素朴な音を奏でているせいか
相対的に3弦コントラバスの音量が大きく感じる。
4弦コントラバスとの差異は
正直,分からなかった部分もあるが
こういった独自のセンスを持った
CDは重宝されるべき。
(いいオーディオなら分かるのかな?
 ラジカセでは・・・笑)

「我が心は虚ろになりて」変奏曲の
冒頭に歌が入っているヴァージョンって
子これしかない気がする。
これがオリジナルなのか?

買うなら、競った日本語解説版を
お勧めします。
かなり読み応えのある解説で
ボッテシーニの出身地に関する記述等は面白い。
また,歌曲の対訳も付いているのがよい。
資料的にもお勧めです。
| コントラバスのCD | 19:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
2012年を振り返る
 あれま、今年も終わりだぜ。
今年を一言で振り返るなら「忙しかった」
だが、後から振り返れば稀有に輝いていた1年だったのでしょう。

先月、結婚しました。

8月からとにかく忙しく
引越し→結婚式準備→結婚式→新婚旅行
と、忙しかった上に実は改姓しまして。
その手続きもめちゃめちゃ忙しかった。
そのくせに演奏会にたくさん出演するわ、
月一回上京するわ、でまぁ忙しかった。
そのせいかブログも完全放置でしたが
まぁ、年末これを期に忘備録としても
今年を振り返っておきたい。

「振り返ればいつだって幸せ」

こんな言葉があるのかどうか知らんが、
今は忙しく感じるだけでも、
後から振り返れば幸せなのだろう。

幸せは維持が難しい。(と思う)
日常に感謝と自戒を。


さて、音楽面について振り返る。

今年は演奏会何回出演したっけ・・・・・・・・8回だ。
年間8回は最高記録かも。
なんだか知らんがシューベルトに縁があった。

・ロザムンデ序曲
・ロザムンデ間奏曲第1番
・ロザムンデ間奏曲第3番
・未完成
・交響曲第5番

ずいぶんやったねぇ。おかげでグレートと未完成しか知らなかった
シューベルトが好きになった。
とくにグレートの魅力を再見!
今は月並みだが車の中でカール・ベームの
交響曲BOXを聴いています。

コントラバスでシューベルトとなると

アルペジョーネソナタ!?

絶対に弾けねぇな。
来年は交響曲第3番を演奏したいのですが、
どうでしょうか。

今年は和声について考えることが多かった。
ブルックナー(ロマンティック)を演奏したせいだろう。
弓の持ち方が軌道に乗り、
いい音になったと思うのだが果たして。
ただ、ある演奏会で久しぶりに一緒に弾いたパートの方から
「久しぶりに聞いたらすごくうまくなったね」と言われ、嬉しかった。
悪くはないようである。
(ただ、弓の持ち方を変えたら
 演奏中、弓を落としそうになることが多々ある。
 本番中落としたらどうしよう)



独身の余韻を惜しむかのように演奏会には行きまくりました。
ただ、1日に2つの演奏会に行ったり
地元にオケが来たりしたので
上京したのは月1回程度でした。(それでも多いが)
今年はいい演奏会に恵まれた。
毎年恒例のランキング形式で。

1、読売日本交響楽団 
  ロジェストヴェンスキーのチャイコフスキー「悲愴」(10月)

生きている中で一番感動した音楽体験でした。
まず、読響の音がいつもとぜんぜん違い
濃厚になっていた。
1楽章の再現部過ぎ(コントラバス Fisのトレモロ)の
部分では
時間が止まっていき、目の前の音の塊が2倍、3倍になっていき
山のようなものに襲われる感覚に陥った。(マジで)
そう確かに時間が停止したような感覚。こんな経験は初めてだ。
もう一生、こんな素晴らしい悲愴は聞けないかもしれない。
あれ以来、この体験を上書きしたくなくて悲愴は聞いてない。
ほとんど振らない指揮者なのにこの素晴らしい音。
巨匠は確かにいた。

2 日本フィル ラザレフのブラームスプロ 
  ピアノ協奏曲1番(河村尚子) 交響曲第3番(3月)

河村尚子さんは何年か前、
やはり日フィルでベートーヴェンの4番聞いた。
そのときは「リズム感悪いなぁ」と思ったのだが
昨年、テレビで「皇帝」を弾いてるのを聞き、
「この人は歌心があるあまり
 オケと合わないからリズム感が悪く感じるのかも」
と思った。もしやこの人、ロマン派なら・・・
とおもいこのプロを聞いたが大成功でした。
この曲の「剛」のオーケストラに対しよく
「柔」をもち対峙しており、素晴らしい演奏となった。
この曲、くそ長い1楽章にもかかわらず
1楽章の再現部第2主題の前後から
涙が止まらなくて参った。
この人の歌はベートーヴェンの協奏曲には
合わなかったということだと思うが、
やはりこの人は協奏曲よりより自由に振舞える
独奏が向いているのかもしれない。
盛り上がりに盛り上がった前半のおかげで
後半もオケが燃えておりいい演奏会になった。

3 オーケストラアンサンブル金沢 
  井上道義のショスタコーヴィチ「死者の歌」(3月)

何年か前に聞いた「死者の歌」より深みがましていた。
ただ、OEKが上手すぎて
個人的には何年か前の広島交響楽団が
必死に演奏していた熱もなつかしい。
前半のシチェドリン「カルメン」は面白いものを聞いた。

4 NHK交響楽団 
  スラットキンのショスタコーヴィチ「レニングラード」(9月)

純音楽としての解釈が好感。3楽章再現部をこんなに美しく演奏するとは。
1,2楽章の木管の崩れがおしかったが
余裕のN響による貫禄の演奏。

5 ロシアナショナル管弦楽団 プレトニョフのチャイ4(6月)

なぜだか知らんが、この田舎にこんな名門オケが!
一人一人がすげぇ上手い。

6 東京交響楽団 スダーンのマーラー「大地の歌」(5月)

ちょっと暗い曲を振るとスダーンって上手い。
終楽章のオーボエ荒さんはすごかった。深い余韻が残った演奏

7 NHK交響楽団
  ドゥ・ビリーのシューベルト「グレート」(2月)

休憩のときにロビーでビールを飲み
グレートで音の洪水に浸る至福 グレートは繰り返しがあったほうがいい。
(演奏するほうは大変だが)

8 新日本フィル
  ハーディングのショスタコーヴィチ交響曲第10番(12月)

ファゴットがすげぇ上手い。ハーディングの解釈も納得。

9 東京交響楽団
  スダーンのリスト「ファウスト交響曲」(7月)

この演奏会の前に入念にCDで予習。
1楽章が35分って見たとき「!」と思ったが
慣れてくると実に良くできた名曲。
スダーンは速いテンポで各モチーフを上手に示していたので
3楽章でメフィストフェレスによる変容が
分かりやすかった反面、
2楽章のインテンポ感は歌を殺しもったいなく感じた。
ちょっと指揮が力んでて、オケも力んでた。

10 東京都交響楽団
   インバルのショスタコーヴィチ交響曲第4番(3月)

うーん、楽しみにしていた演奏会だったがさほどでは・・・
インバルの指揮で曲の構成が良くわかったのだが
かえって曲の弱さも見えてしまい・・・
もうすこし狂気のようなものに委ねても・・・期待値が高すぎたか?

11 NHK交響楽団 
   ガエタノ・デスピノーサによるメンデルスゾーン「イタリア」(4月)

うまいN響による明るい演奏のイタリアと
大迫力のレスピーギ「ローマの松」に満足

12 仙台フィル 
   アラン・ブリバエフによるファリャ「三角帽子」(10月)

故合って仙台へ。青年文化センターの音響の改良振りに驚く。
スペイン色ゆたかないい演奏でした。悪代官のファゴットが無双状態。
バレエ初心者の私には字幕とかあるともっとわかりやすい?

13 東京交響楽団
   シナイスキーのショスタコーヴィチ交響曲第4番(9月)

インバルのリベンジとして聞いたのだがこちらは凡庸な演奏。
ショスタコ好きなので楽しめはしたが。

14 新日本フィル
   山田和樹のサンサーンス「オルガンつき」(8月)

ちょい雑な演奏だったな。
指揮者というよりオケのモチベーションが低かった感じ。

15 読売日本交響楽団
   カンブルランのストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」(4月)
 
前半のドビュッシー「おもちゃ箱」が理解できず、
ややつまらなかったが後半はよかった。
前に火の鳥を聞いた感じと同じく色彩がじんわりと漂う演奏。

16 東京都交響楽団
   ニューイヤーコンサート(1月)

ブルッフの協奏曲での三浦氏のソロが実に良かった。
あとはニューイヤーですから楽しく聞きました。(一人で 笑)

17 東京都交響楽団
   シェヘラザード、クーセヴィツキーの協奏曲(6月)

以前詳しく書いたので割愛

18 オデッサ国立歌劇場管弦楽団
   チャイコフスキー 交響曲第5番(2月)

ドサまわりオケのやっつけ感があるのだが
以外にそういうのは嫌いではない。
B級グルメだと思えばおいしいし、なによりこの田舎に
来てくれたことに感謝。
土臭いチャイコフスキーでロマン感とは程遠いが
これがチャイコフスキーの本当の姿なのだと思う。

19 東京交響楽団
   飯森氏によるモーツァルト「ミサ曲」(3月)

オペラシティの安い席はダメだ!まったくオーケストラが見えない!
前半の石坂団十郎(ハイドンの1番)は無双していたし、
アンコールのアヴェヴェルムコルプスも素晴らしかったが
壁をみての演奏会はやはりつまらない。
演奏というより席で楽しめなかった。

20 東京シティフィル
   宮本文昭 ドヴォルザーク「新世界」(5月)

なんだかんだで宮本氏は3回目だが・・・だめだ・・・
ぜんぜんオケが鳴らない・・・

21 東京都交響楽団
   イラン・ヴォルコフのラフマニノフプロ(2月)

イラン指揮者でした。ぜんぜん面白くなかった。
交響的舞曲もうるさいだけ。

22、読売日本交響楽団
   ミハイル・レオンティエフのチャイコフスキー 交響曲第5番(1月)

しかし、同じ読響なのになんでロジェヴェンのときと
こんなに音が違うのか・・・
指揮者がひどくて
オケが何とか自発的に音楽をつくろうとしてるが
指揮者は何もしない。読響が気の毒いなる演奏。



さて、既婚者になったので来年からはこんなに聞けまい。
とりあえず来月の水戸室内管弦楽団の
シューベルト6番が来年の1発目。楽しみだぜ。

しかし、大切なのは「感謝」と「自戒」である。
そして「足るを知ること」
もう十分幸せではではないか。
| その他 | 16:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
おもいしろい?異端な?吹奏楽伴奏のクーセヴィツキー協奏曲
 先日、図書館に行ってCDを物色していたら
偶然面白いものを発見。



まぁ,多分上手な高校(よく知らないが)の
吹奏楽のCDである。
吹奏楽からはめっきり遠ざかっているので
さして興味はないのだが
その中に不思議な曲目を発見。

クーセヴィツキー コントラバス協奏曲

何!言うことで俄然興味が沸いてきた。
どうやら吹奏楽編曲版の模様。
2、3楽章のみの演奏である。
ソリストは札幌交響楽団の方のようだ。

さて、聴いてみるとこの曲は
コントラバスの独白が中心なので
吹奏楽伴奏でも違和感が少ないなと思った。
ソリストも速いテンポだとは思ったが
かなりいい感じ。(後半ばててる感じがしたが)
ライブだということを鑑みれば素晴らしい演奏である。

ただ、やはりところどころヴァイオリンが旋律のところで
クラリネットがくるのは
(吹奏楽に慣れていないせいか)興ざめであった。
弦の刻みをクラリネットが必死に八分音符で拭いてるのは
悪いがこれに関してはギャグである。
しかし、所々にでるオーボエのオブリガードは
高校生とは思えぬ上手さで驚いた。

ただ、意外に思ったことは
管だけの伴奏だと
唯一弦であるコントラバスの音色が引き立つのである。
無論,それは編成をかなり刈り込んでいるおかげでもあるのだが。
(低音は吹奏楽定番のベースであるテューバはなかったのではないか)
管楽器と独奏コントラバスによる演奏は
かなり室内楽的な感じで好感が持てた。
思い出したのは
ヴァイルのヴァイオリン協奏曲。
確かあれも吹奏楽による伴奏である。
(もっとも低声部には弦が入っているが)

案外,管楽器伴奏によるコントラバス協奏曲も
面白いかもしれない。
面白いものを聴けた。

ただ、CDに入っている吹奏楽曲の大迫力に比して
室内楽的編成のコントラバス協奏曲は
どのような風にお客に受け入れられたのだろうか?
| コントラバスのCD | 21:47 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ひょっとしたら・・・? ボッテシーニのコントラバス協奏曲第1番
何気なく,ボッテシーニの協奏曲第1番を聞いてるんですが
この曲ってひょっとしたら有名な第2番より
完成度が高いのではないかという疑問が沸いた。

以下,浅学ゆえ戯言。

実は最近、ボッテシーニの2番の楽曲分析を
暇ならやって、
無理やりソナタ形式的を当てはめようなんて思ったんだが
「イタリアはドイツ,ウィーンと曲の構成が違うんだよな
 主題と変奏形式のほうがポピュラーだったから
 そんなことしたって無駄無駄」
なんて思っていた。

そんなところで、今日、ボッテシーニの第1番を聴いたら
1番のほうが形式的に圧倒的に優れてやいないか?
という疑問に至った。

クーセヴィツキーの協奏曲は単一楽章的だし、
そうなると形式的に美しいロマン派の協奏曲は
盲点ながらボッテシーニの1番なのではないだろうか。
そうなると実はこの曲、意外に名曲なのではないか。

大体,コントラバス協奏曲の楽曲解説のようなものって
あまり見たことない気がする。
(少なくとも日本語では 笑
 少なくとも私のようなアマチュアの目が届く範囲には 笑)
「ボッテシーニはコントラバスのパガニーニと呼ばれていました」
「クーセヴィツキーはボストン交響楽団の発展に尽くしました」


そういう解説はもういいから


以下まとまらない戯言

ボッテシーニの第1協奏曲というと第三楽章が快速な
フルトーク盤が有名でアクロバティックな面白さがあるが
案外1楽章に鍵があるかもしれない。

案外、求められた協奏曲は身近にあったということか。

ちなみに現在ボッテシーニのコントラバス協奏曲第1番の所有数は
数えてみたら6枚でした。
ちょっと(ちゃんと??)聞き込んでみるか。

追伸
Edicson Ruizが
ディッタースドルフの2番をウィーン調弦で録音したCDゲット!
そのうち書こうかな。
| コントラバスの話 | 20:57 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
ゲーリーカー ブラウンソフトシュー
仕事が暇になったので更新


http://www.hmv.co.jp/artist_Contrabass-Classical_000000000057590/item_%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%80%80%E3%82%B2%E3%83%AA%E2%88%92%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%BC_1929394

結構前に買ったCD。
買った動機は車の中でデートなどで使える
おしゃれなBGMを用意したいと思ったから。

ジャズは聴きたいと思うのだが
何から聴いていいか分からないので
とりあえずゲーリーカー。
ジャズとしてはおそらくというか絶対異端。

聴いた結果・・・

ゲーリーカーが能弁すぎて,

BGMには適さない。

ついつい音楽を聞き入ってしまい
デートBGMとしては×だが
演奏はいつものゲーリーカー節で素晴らしかった。
スローテンポの曲が多いので
若干間延びする嫌いはあるが。


ここからフィクション(ということにして欲しい)
(特に問題はありませんが一部伏字を使用しています。)

私の妻(まだ婚約者だが 秒読みである)は
某役〇に勤めているのだが
選〇業務を担当した日があった。

〇挙会場でなにかBGMを流していいことになり
あまりうるさいのは問題なので選んだCDが
なんとコレだったらしい。

ゲーリーカー

日本の〇挙会場に

デビュー!!

有〇者の反応はどんなもんだったのだろう 笑
| コントラバスのCD | 20:59 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ
都響首席 山本修氏のクーセヴィツキー 感想

聴いてきました。生クーセヴィツキーの協奏曲。
これで生で聞いたのは2回目。

初めて聴いたのは読売日本交響楽団の星氏の演奏でした。
当時の感想はこの曲を良く知らなかったこともあり,
(東京芸術劇場の3階で聞いていたせいか)
あまり独奏が聞こえず,冒頭のホルンがかっこいいなぁぐらいしか感想がなかった。
終演後のさくらっぽいブラヴォーがやたら
耳についたが「かっこいい曲だったなぁ,CDほしいなぁ」と
思ったのは覚えている。
その後,動画でこの演奏を見て「へぇ割合いい演奏だったじゃないか」と思った。

その後、ゲーリーカーを初め多々録音を聞き,
楽譜もゲットし,自分でも「音を並べる」ことが出来るようになった。
(あくまで音を並べるだけできちんとは弾けるわけがない)
そんな今,生クーセヴィツキーはどう聞こえるか非常に楽しみでした。
そういうわけで無知だった前回より今回は
感動のハードルは明らかに高かった。

さて,南東北より上京。
前プロ「禿山の一夜」が終わると,
オーケストラは大分編成を刈り込みました。
(ヴァイオリンから 5−4−3−2−1だったように見えた。
 ハープあり,ティンパニー,トランペットはなし
 よく見る編成の版でした。)

さて演奏の感想

やっぱコントラバス協奏曲って

企画に無理があるよね。

断っておくが演奏そのものは
よかったと思う。
まぁ、細かい粗を探せば
第1楽章の2回出てくる副次的主題の音程が2回とも崩れたことや
第3楽章の肝心なところでいい音程が響かなかったこと,
音のひっくり返りが多かったことなどなどあるが
まぁ、コントラバスという楽器を考えると仕方ないやも知れぬ。
あれ以上のパフォーマンスは現実的に難しいかもしれない。

けどなんというか,第1楽章のカデンツァ後に
オーケストラの伴奏が音を絞ったとたん
会場には間違いなく「??」という雰囲気が漂った。
コントラバスがぼそぼそと奏でる音をみんな真剣に聴いていたというか
応援していたというか。
音程をはずす度に(そんなに悪い音程ではなかったのだが)
会場に緊張感が走り,不安の中最後までみんな応援をしているかのような雰囲気。
伴奏のオーケストラの方も独奏の音が聞こえずらかったのかもしれない。
3楽章後半で16分音符になりテンポが変わるところところは
伴奏が一瞬宙に浮いてしまい,崩壊するのではとひやりとした。
(指揮者が悪いのか?)

率直に言ってしまうと
正直聴いていてなんかつらいものを感じた。
曲を知らなければもっと素直に聞けたのだろうか。

演奏後の拍手もなんかぶじ終わった安堵感のような感じでした。

しつこく書くが演奏は多分良かったのだと思う。
けどそれはコントラバス業界内ではという
前置きがついてしまう。悲しいがそれがコントラバスなのやも知れぬ。
やはり企画に無理があるのだ。
コントラバスは音量が小さすぎる。音域がこもりやすすぎる。
今回はサントリーホール2階正面の後ろのほうで聞いていたが
じつはわざとそこで聴いたのです。
1回の前のほうが独奏が良く聞こえるに決まってるが
後ろで聞いてみてどんな聞こえ方がするのかに興味があったのです。
山本氏もおそらく音量的な工夫をされていて,
オーケストラ伴奏よりわざと音を遅く出して目立つようにしたり
ボーイングを頻繁に返したりしていたように見えた。
(1楽章の重音後のスラーで弓を返したり
 3楽章後半の16分音符は1回目をスラー,
 2回目を完全にデタッシュにしていた。)

今回の演奏も録音で聞いたら名演なのかもしれない。
あるいはもっと小ホールで聞いたら感動したかもしれない。
コントラバス協奏曲は大ホールではつらすぎる。
事実,1階席のほうが拍手は盛り上がっていたよう気がする。
(1階R席の拍手が鳴り止まず,カーテンコールが1回増えた)

CDやyoutubeで流れているクーセヴィツキーの名演だって悲しいかな,
大ホールで生で聞けば今日のような感想やも知れぬ。
クーセヴィツキーという曲が悪いのかもしれない。
小ホールでヴァンハルやディッタースドルフなら
楽しく聴けそうだ。

この演奏会さらに悲しいことに
後半がシェヘラザードだったことである。
独奏ヴァイオリンの音が通ること美しいこと。
四方氏のソロが素晴らしかったのはもちろんだが

やはりヴァイオリンは得だな。

と思った。

まぁ、いろいろ書いてしまったが今日はいい経験でした。
また生クーセヴィツキーがあったら聞いてみよう。

| コントラバスの話 | 22:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | このページのトップへ